Books and Cartoon

洋書とカートゥーン、あといろいろ。

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絵を描くのは楽しい。

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03月22日
23:20

Dear Dumb Diary #03 Am I the princess or the frog?
author Jim Benton 読了

わたしの母は料理が苦手。授業では童話の読書レポートが課題にだされ、邪悪な美少女 Angeline は手の込んだコンディショニング法で美しい髪、木曜日の学校食堂はミートローフの日で、それを食べた食堂のおばさんが腹痛で休み、かわりにハンサムな Mr.Prince がやってきた。親友 Isabella のペットは飼い主を表すという研究課題は冗談じゃない、うちのペットはこれ以上ないぐうたらでへちゃむくれのビーグル犬に似たビーグル犬の Stinker。こいつとあたしが似てるだって?食堂にはあたしへの愛のポエムが張り出されてるし、差出人は M.P. だってどうしよう。王子様のキスで美しい姫になるなら今のあたしは醜い蛙だってこと?そうはいくか、あたしはお姫様なんだってば。

例によってしっちゃかめっちゃかの中学生 Jamie Kelly の思い込み日記第3弾。今回は前半ばら撒いたエピソードが後半一気に集約していくなかなか良く出来たプロットになってます。それにしても、邪悪(とジェイミーが勝手に言っている)なアンジェリンがまた新たな一面を見せると同時に、相手が親友だろうがしったこっちゃないイザベラがこれまた奥に潜んだダークサイドを垣間見せてくれる。前途多難なジェイミーの明日はどっちだ。

03月21日
23:01

Ruby Rogers Party Pooper
Auther Sue Limb 読了

Ruby は学校で Yasumin たちから次のお泊り会(パジャマパーティー)の主催者に指名されてしまう。楽しいお泊り会だが、Ruby の母親は仕事に忙しく、Ruby には一晩面倒をかけるのがためらわれるのだが、他の友人たちが開いてきたパーティー、今度は自分の番だと思うと断ることも出来ない。そんな中、Ruby の叔母が病気で倒れ両親は看護に出かけてしまい、Ruby は Froggo からお泊り会当日のバーベキューバーティーに誘われ、お泊り会に来るはずの Yasumin と Hannah が喧嘩して、Yasumin は Ruby とも喧嘩してと事態は混乱の一途。はたして Ruby は無事お泊り会を開いて楽しい一夜をすごせるのだろうか。

家庭の事情で友達に二つ返事でOKと言えないつらさ、というなかなか鋭いテーマの今回のエピソード。なんとか八方丸く収まるようあれこれ画策し手を尽くそうとして、いざという時ちょっとだけ気が弱く、人の良さからますます窮地に追い込まれるというか自分からはまってしまうルビーの苦闘が描かれる。登場人物の誰もがいい面と悪い面を持ち合わせていて、それがちゃんと描かれるのがこのシリーズのいいところ。がんばれルビー。あしたもきっと日が昇る。

02月26日
07:02

白い生き物が Tikiko 。女の子が Rita で、連れの犬が Machin 。
Tikiko はティキコ、Rita はのどをがらがらっと鳴らすリとタでリタ、et はエ(リタとガスパール gaspard et lisa でもでてきたので et は、and だな、ということがわかりますね)、Machin は、マシャン、普通のマのあとシの音を出すために口を閉じ加減にしたまま二度目のアを発音する、マシャン。どちらもフランスの幼児向け絵本シリーズ。

久しぶりに紀伊国屋洋書コーナーに行ってみると、本棚の配置換えがあって、ちらほらと位置がかわっていたり、置いてある本が変わっていたり。
コミックスコーナーには Scott Pilgrim 全巻ボックスとかおいてあったりして、前回の Kick-Ass に続いてここんとこは日本人にメジャーなものだけでなく話題のコミックを置いていこうという方針か、さもなきゃ映画ネタ専門なのかもしれない。
となりのSFコーナーではなんか外人さんが本棚に並んでいる本の背表紙を写真にとっていたがなにするつもりなのやら。

さて本題はフランス語コーナー。前回まではいまいち品揃えに不満だったわけですが、今回はなんと、幼児向け絵本が増えている。オレか?オレの話を聞いてくれたのか?ただ単にいままで売り切れてて補充してなかっただけだと思うけどね。

んで、つい買ってしまったのが、この Tikiko と Rita et machin 。
かわいいじゃんかよう、じゃなくて。
Tikiko の方には対象年齢が pour tous les enfants de 1 a(本当は上に点がついてるんだけどフランス語表示の仕方がわからないので省略) 4 ans .。これだよ。こういう本を待っていたのだよ。
ほとんどの文章が10語以下なので、まだまだわからない単語だらけだが、このレベルの文章をたくさん読んでいくのがよさそう。まずは、今年の目標としてめざそう10万語、かな?このレベルの絵本で英語の時のようにまず100万語とか思ってしまうと大変なことになりそうだし。
試しに数えたら Tikiko はだいたい160語。これで100万語読もうとしたら6000冊以上読まにゃなにゃにゃいよ。あまりのことに表記が変になりましたね。
もうひとつ選んだ理由は本が普通のペーパーバックと大差ない大きさ(表紙から見た場合の表面積ね。厚さはそれぞれだけど、絵本だから薄いよ。ただしハードカバー)だから。ちょいと手に取るのにちょうどいい。

絵本なのでだいたい絵を見ればおはなしはわかりますね。
Tikiko は白い生き物(これは白いけどタヌキなんだろうか?regular showのリグビィと同じか?尻尾のわっか模様とか)の男の子の日常。買ったのは第2巻(1巻目はなかった)夜になってもまだ眠くない Tikiko が、ベッドを抜け出して想像の魔法で動き出したおもちゃたちと一晩中遊ぶおはなし。
一方のRita et Mashin はやる気満々の女の子 Rita とぐうたらな飼い犬の Machin の日常。Rita は めんどうなことはしない主義の Mashin に立派な飼い犬として行動してもらいたいらしいのだが。キャラクラーが複雑な分、こちらの方が文章が難しい。どうも「リサ・ガス」のリサといい、フランスの少女はやる気満々すぎないか。おはなしだからそのくらいがちょうどいいか。Rita et Machin は、翻訳もでているようですね。アマゾンで。しかし Tikiko の方は原書も取り扱ってないようだ。アマゾンのくせに~。

ここんとこ、英語のボキャビル(ボキャブラリー・ビルディング、語彙を増やす学習のことね)にはまっていてフランス語はお留守だったので、これですこしフランス語に戻れるかな。

02月14日
08:16

Ruby Rogers #07 Tell Me About It
author Sue Limb

5月末の連休に Ruby は、一人居残りの兄 Joe を除いて家族で海へ。夏へむけて父に泳ぎを教わったり、浜辺に砂の城を築いたり、あれこれ理想の休日を思い描く Ruby だが、現実はそう甘くない。B&Bで落ち合った母の知人 Deb の家族と一緒になるが、それが微妙に趣味の合わない一家。オヤジギャグを飛ばす父にやたらおしゃべりな母。そして、Ruby と同じ小学生の娘 Sasha は、仕切り屋で気位の高い女の子。Ruby は、その Sasha にへこまされ続け、とうとうまたもや復讐を思い立つのだが・・。

やっと手に入ったのでさっそく読みました。Ruby Rogers の第7巻。今回は学校をはなれ、家族とすごす悪夢の休日。やることなすことどんどんうまくいかなくなってついには復讐に走る・・ってあいかわらずだな Ruby。Ruby の目から見ればけっこういやな女の子 Sasha も彼女の身になって考えれば、という風に読めるのが Ruby シリーズのいいところ。想像力があって、ちょっと自己中、あれこれたくらむくせに気弱で優しい Ruby は本当いいキャラクターだなあ。

02月02日
22:44

The Willoughbys
author Lois Lowry 読了

一見どこにでもいそうな Willoughby 一家。父母と暮らす4人の兄妹。支配的な長男 Timothy 。次男三男の双子の Barnaby (ややこしいことに二人は同じ顔で同じ名前。便宜上AとBと呼ばれている)。邪魔者扱いで虐げられ気味の末っ子の Jane。ある日兄妹は一家の家の前に捨てられた赤ん坊を拾うが、母親は関わるのを拒否。兄妹はしかたなく、いきあたった人は住んでいるもののいかにも荒れ果てた邸宅の前に赤ん坊を置いてきてしまう。育児拒否な両親に対して子供たちは童話に出てくる主人公のように両親が事故でいなくなる事を期待。一方、親は親で、邪魔になった子供たちをほったらかして世界旅行に出発。子供たちには Nanny(家政婦さん)をあてがっておいてその裏で子供を見捨てて家と家財を売り払う腹積もり。はたして、兄妹の将来は、そしてすてられた赤ん坊の運命は・・・。

Lois Lowry といえばニューベリー賞受賞作家で児童向けSFの傑作として知られる「The Giver」の作者。本来先に「The Giver」を読むところだけれど、本屋にいったら置いてあったとこっちを先に読んでしまうあたりがいきあたりばったり多読のいいところ、か?ちょっと残酷でかなりのユーモアとウィット。問題のある登場人物たちの問題だらけの問題解決の物語。それぞれの関係が複雑に絡み合って、あれま、というラストになだれ込んでいく。巻末には洒落っ気たっぷりのGlossary(言葉の注釈)もついていて楽しめます。Jane がお気に入り。

01月29日
01:32

Olivia sharp Nate The Great's Cousin The Pizza Monster
author Marjorie Weinman Sharmat and Mitchell Sharmat

Olivia Sharp は、かの少年名探偵 Nate のいとこ。サンフランシスコの邸宅に使用人たちと住んでいる。普通のお嬢様である彼女にはもうひとつの顔がある。それは人には言えない秘密の依頼を受け難事件を解決するエージェントなのだ。今日も同じ学校に通う目立たないダサ坊 Duncan から世界の終わり(もっとも彼はいつもそういっているのだが)だとの電話を受け、Olivia はさっそく彼の元へと車(もちろん運転はおかかえ運転手)をとばすのだが・・。

普通の家庭の少年探偵 Nate のいとこは、リッチなお嬢様。大抵のことはお金で解決できるのだが、受ける依頼はお金ではどうにも解決が難しい難問なのだった。それでもいとこの Nate と同じく持ち前の分析力と知恵で解決に導いていく、ハードボイルドの Nate とはまた一味違った名探偵。それほど期待はしていなかったけれどなかなか面白い。やはり Nate の作者だけのことはある。それほどたいしたことのない事件なんだけど意外と解決が難しいという問題の選び方、その見せ方がいいですね。リッチなお嬢様らしく依頼に対してあわてずあせらずの姿勢がまた面白い。

01月27日
11:36

A to Z mysteries The Absent Author
author Roy Ron 読了

Green lawn に住む少年、Dink は小説家 Wallis Wallace の大ファン。そのWallace が Dink の出した手紙を読んで Green lawn の書店でサイン会を開いてくれることになる。大喜びの Dink は親友の Josh と、同じく Wallis Wallace の愛読者で隣りに住んでいる Ruth Rose と共にサイン会場の書店に行くが、予定の時間になっても Wallis Wallace が現れない。Dick はWillais からの返事の手紙の文面を思い出す。「誘拐でもされない限り、必ず行きます」。大変だ、 Wallis Wallace は誘拐されたのかもしれないぞ。Dink と友人たちは、真実を確かめるため調査に乗り出すのだが・・。

これも多読をしている人たちの間でよく名のあがる児童図書。ちょっと前の Nate the great とおなじく少年探偵物だが、もうすこし上の年齢向け。小学生の真ん中くらい向きだろうか。日本でもシャーロック・ホームズや明智小五郎と少年探偵団の子供向けがあるように(最近の日本の作品で児童向けミステリーを知らないもので・・)、海外でも(ていうより海外のほうが、かな)探偵ミステリーは人気なんですね。シリーズタイトル A to Z の通りに頭文字Aから始まりBCD・・と続いていきます。

事実をひとつひとつ積み重ねる地道な調査が得意な Dink。絵が得意で直感的な Josh。得られた事実を繋ぎ合わせる Ruth Rose の三人組み。探偵の3要素を三人にふりわけているんですね。特に Ruth Rose はいいキャラクター。三人は無事消えた作家の謎を解けるのか。もちろん意外な結末が待っているわけですが。これもミステリーの重要な要素ですね。

01月23日
22:41

Magic Tree House #05 Night of The Ninjas
Magic Tree House #06 Afternoon on The Amazon
Magic Tree House #07 Sunset of HTe Sabertooth
Magic Tree House #08 Midnight on The Moon
author Mary Pope Osborne 読了

再び森の中に現れたマジック・ツリー・ハウス。Jack と Annie はそこでツリーハウスの持ち主 Morgan Le Fay のメッセージが書かれた紙片を見つける。呪文にかかった Morgan が Jack と Annie に助けを求めているのだ。Jack と Annie は Morgan の求めに応じて、ツリー・ハウスに現れたネズミの Peanut ( Annie がそう名づけた ) と共に、忍者のいる中世日本、アマゾンの熱帯雨林、氷河期のヨーロッパそして月世界への冒険に出かけるのだった。

ある夏の日、ペンシルバニア州、フロッグクリークの森の中、高いオークの木の上に現れた不思議なツリーハウス。本でいっぱいのそのツリーハウスで Jack と Annie 兄妹が見つけたものは部屋いっぱいの本だった。本に描かれた絵を指差してそこに行きたいと願えば、時と場所を越えていどこへでも行くことの出来る魔法の家。Jack と Annie は恐竜時代、中世イングランド、古代エジプト、海賊船での冒険を体験する。そして彼らは魔法のツリーハウスがアーサー王時代の魔女 Morgan Le Fay が、世界中の時と場所から本を集めて回るための物だったことを知るのだった。
これが第1巻から4巻目までのおはなし。マジック・ツリー・ハウスは4巻ごとにひとつのストーリーになっているわけですが、今度は4つのアイテムを集めるために4つの世界を巡るクエストになっていてただの世界めぐりじゃなくなってます。慎重派だけれどもやるときはやる Jack と、子供ならではの怖いもの知らずの Annie は名コンビ。事実をもとに Jack と Annie と共に我々の住む世界を読者(子供たち)に紹介するこのシリーズは、やさしい英語による世界の旅みたいなものなので多読にもぴったりですね。

01月17日
10:29

Lizzie Zipmouth
author Jacqlulline Wilson 読了

母と二人で暮らしていた Lizzie。でも母が2度目の再婚をして、新しい父親と兄弟ができた。しかし Lizzie には新しい家族が受け入れられない。最初の再婚での父親との関係が悪く、そのことが忘れられないからだ。かたくなになった Lizzie は新らしい家族の前で口をきくのをやめてしまう。そんなある日。家族と一緒に義父の祖母の家を訪問した Lizzie は、曾祖母の家いっぱいのドール・コレクションに魅入られる。曾祖母の前では、少しずつ変わっていく Lizzie。彼女は新しい家族を受け入れ、また、彼女自身受け入れられるように変わっていけるのだろうか。

家族や友人などの身近な人間関係はジャクリーン・ウィルソンの得意分野ですね。主人公自身の強い思いと、それをなかなか理解してもらえないつらさ、そこにあらわれる違った視点をもった第3者、というのが上手い構成で、そのような構成をとってもまたストーリーごとにまったく違った人物を配置できるのもこの作者の上手いところ。普通の家族の上に起きる普通に辛い出来事も避けたり、都合よくごまかしたりしないところもいい。対象年齢が低くても高くてもそのために文章の平易さは違っても、同じようなスタンスであることが素晴らしいですね。

01月15日
20:42

Lost Treasure of Emerald Eye
author Geronimo Stilton 読了

Geronimo Stilron はネズミたちが暮らす mouse island の新聞社 Rodent's Gazette に勤める編集者。ある日冒険好きの妹 Thea から宝探しを持ちかけられる。彼女の見つけた島の地図には宝のありかが示されているというのだ。港で船を借り、むかし船乗りだったといういとこの Trap とともに宝の島へ向かうことに。途中、密航していた甥の Benjamin も加わって、4人の航海はしかし、島を目前に嵐にあって船は難破。海に放り出された4人は命からがらなんとか島までたどり着くが、宝のありかまでには更なる罠が待ち受けていたのだった。

イタリア原作のネズミが主人公の冒険小説。英語に翻訳された他言語原作の本は読まないようにと思っていたのだけれど気が付いたときには遅かった。主人公の Geronimo の視点で書かれていて著者もその Geronimo 自身というスタイル。イラストに描かれるキャラクターのデザインや mouse island のデザイン設定など、どうやらアニメーションのような企画物として出版されたらしい。と思ったらもうアニメになってるらしい。綺麗なカラーイラストや細かい設定だけでなく小説の方も、文字自体を色々工夫して見て面白いものに仕上げてある。たとえばある文章でキーになる単語などは、その単語があらわすイメージを文字のデザインに生かして普通の文字が並んでいる文章中にその単語だけカラフルなデザイン文字になっていたり、文章自体行からはみ出してみたり色々な試みがなされている。手に取ったときは目にうるさいかなと思ったけれど、読んでみるとそんなこともなく、普通に読めました。
ネズミ世界のお話なので、ネズミになぞらえた駄洒落も連発。ついついわらってしまうのだが、残念なことにお話そのものが、かなりお決まりのパターンだけで作られていて、ちょっと辛かった。なにより主人公の Geronimo のキャラクターがいまいちなんだな。もっとそこんとこ描かなきゃならないこともあるだろうにあっさり飛ばして次のシーンに行ってしまうのもどうか。ただ、シリーズものなので、この第1巻はキャラと設定紹介編だということで、第2巻からはお話も面白くなっているかもしれませんよ。

01月15日
19:52

Nate The Great
author Marjorie Marc Simont 読了

Nate は私立探偵。今日も Annie からなくなった犬の絵を探して欲しいとの依頼を受けて早速捜査に向かう。調査の最中に出向いた Rosamond の家では、いなくなった猫を探すことに。次々に起こる事件を Nate は無事解決できるのか。

少年私立探偵 Nate のハードボイルドな事件をつづるシリーズの第1巻。探偵、でも子供なので、彼の携わる事件は身の回りのちょっとしたミステリー。しかし子供探偵とあなどってはいけない。彼の調査は徹底した現場の調査と証言による事実の積み重ね、そして地道な探索なのだ。大好きなパンケーキも仕事の最中には口にしないと自らに課すハードボイルドな Nate。子供向けでも立派な探偵小説でありしかもユーモアも忘れないハードボイルド小説なのだった。
絵本と小説の中間に位置するタイプの子供向け読み物。巻末にはお話にちなんだ知識や情報のコーナーもある。第一巻では探偵用語ものっていて、ここでもちょっとしたユーモアを忘れていないところがまたいい。語数もすくなくしかも面白い。多読を始めるのにちょうどいい。もっと早く読んでいればよかったなあ。

01月14日
11:47

The Name of This Book is Secret
author Pseudonymous Boshh 読了

自称サバイバリストの Cassandra(仮名)と その同級生 Max-Ernest(仮名)は、ある日古道具屋にもちこまれた、the symphny of smells という道具箱に興味を引かれ、その箱の持ち主、火事で死んだと思われる奇術師の残した暗号に気が付く。二人は暗号を解き、そこから謎の組織の秘密にかかわる冒険に引き込まれていくことになるのだが・・・。

「この先のページを読んではいけない。どうしてもこの本を読みたいといいはるのならそれなりの責任を持ってもらうことになるのだが・・」という不思議なナレーションではじまり、Cass(仮名) と Max-Ernest(仮名) の危険な冒険が語られる。いつもバックパックに自前のサバイバルキットを入れて持ち歩く独立独歩な Cassandra(仮名)とコメディアンになるのが夢のわりにジョークも含めて理屈で物事を考えてしまう Max-Ernest(仮名)という主人公コンビ。ストーリーに暗号やトリックが取り入れられ主人公と一緒に謎を考える趣向になっている。ストーリーも進むに従ってどんどん怪しい雰囲気になっていく(いい意味でね)サスペンス・アドベンチャー。章立てもところによってトリッキーな書かれ方をしていていいかも。

実は Cass and Max-Ernest シリーズの第1巻。現在4巻目まで出ていてまだ続くみたいなので、しばらく楽しめそう。

12月05日
23:07

Ramona The Brave
authore Beverly Cleary 読了

Ramona は小学校に進学。姉 Beezus と一緒のだった部屋から自分の部屋をもらえることに。Ramona はうれしくて仕方ないが、学校では彼女の個性的な想像力と価値観から、また問題を起こしてしまうことに。

Ramona Quimby シリーズの3巻目。小学生になっても Ramona は Ramona 。前作同様、Ramona の日常と彼女の気持ちを丁寧に追っている。Ramona の目から見れば違って見えても、先生には先生の行動規範がちゃんとあって、やがてそれぞれの人に、それぞれのものの見方があるのだと学んでゆく。それは Ramona が自分自身に気づいていく過程でもあるわけですよね。でもとうとうヒステリーを起こしてしまう Ramona のくだりもなかなかかわいいぞ。Beezes の担任のMr, Cardoza がめちゃめちゃいい人だ。

11月28日
00:13

Forever Amber Brown
author Paula Danziger 読了

4年生になって一月が過ぎ、Amber は、母と母の新しい恋人(ここからこの読書録を読まれる方へ。アンバーの両親は離婚しアンバーは母とアメリカのニュー・ジャージーで、アンバーの実父は仕事のためフランスで暮らしています)Max との関係をさらに好意的に受け入れられるようになり、Amber 自身、Max が好きになってきていた。新しいクラス、新しい友人、Max との付き合いで変わっていく母。身の回りのすぺてが変化していく中、Amber はその変化を受け入れ自分自身も変わっていこうと考えるのだが、ある日、母に、Max との再婚を考えていることを打ち明けられる。もし、そうなったら?今の生活は本当にすぺてが変わってしまう。

Amber Brown シリーズの第4巻目。とうとう来るときがきましたね。アンバーの母の再婚話。決して反対ではないものの、別れて暮らすことになった父のこともまだ身近に感じる Amber の揺れる心。第1巻で離れ離れになった親友の Justine との再会もあり、ストーリーは大きな曲がり角にさしかかっています。ここまで一話完結的なエピソードだったのに、この巻ではあきらかに前から続いていて、次へ進む、というお話になってますが、それもよし。次が楽しみ。

11月26日
21:13

My Weird School #21 Ms. Krap Cracks Me Up!
author Dan Gutman 読了

クラスで自然史博物館に遠足にいくことになったAJたち。しかもただの見学ではなく、一晩泊り込みの特別授業。ヤクの毛皮を被って現れた博物館のツアー・ガイド Ms. Krapの案内で、AJたちは夜の博物館を見て回るのだが、巨大な恐竜の骨格標本や、動物たちの剥製、珍種のゴキブリの逃走劇などで大騒ぎ。そしてAJたちは、Ms. Krap が秘密にしている秘密の部屋の秘密をあばこうと、皆が寝静まった真夜中、秘密の部屋へと向かうのだが・・・。

My Weird School もとうとう最終巻。意外と正統派コメディに立ち戻ってのエンディングが逆に感動?的。意外なものから取れる世界で最も高価なコーヒーの話とかも出てきて、けっこう学術的。
でもこれでAJたちともお別れなのかというとさにあらず。続編シリーズでは3年生に進級したAJたちにまた会えるのだった。

11月17日
21:40

My Weird School #20 Mr. louie is Screwy!
author Dan Gutman 読了

エラ・メンタリー小学校に通う子供たちの交通安全を守る指導員、Mr.Louie は、ストップサインの入ったギターを愛用する、愛の伝道者。バレンタインデーが近づいて、エラ・メンタリー小学校では、Mr,Louie を中心に保護者参加の音楽祭を企画、特別ゲストもやってくるというふれこみ。一方天才発明家の Mrs.Yonker は 使用者の最も愛するものを判別する Love Machine を発明。AJ はいつも喧嘩ばかりしている Andrea を愛していると判定されてしまう。さらにバレンタインデーの当日、Mr.Louie が、飲料水に Love Potion を混ぜ、それを飲んだ親も教師も子供たちも、みんな愛する気分でキスを交わし始めてしまうのだった、そして、その結果、担任のMiss Daisy が Mr.Wacky と結婚することに?

AJ の Andrea への愛は本物なのか?Miss Daisy の結婚は阻止できるのか?愛の嵐が吹きまくる怒涛の第20巻。

11月14日
01:39

The Graveyard Book
author Neil Gaiman 読了

Bod こと Nobody Owens は、赤ん坊の時、謎の男 Jack に家族を殺され、図らずも逃げ込んだ墓地の住人たち、そこに埋葬された人々の幽霊に匿われてそこで育てられることになる。彼の守護者に選ばれた男、Silas の庇護のもと、様々な時代の幽霊たちに多くのことを教わり、しかし墓地の外の世界を知らずに育っていく Bod。そして、外の世界では彼の家族を殺した、その男 Jack が、いまだ彼の命を狙っているのだった。

2009年のニューベリー章受賞作で、同年のヒューゴー章の受賞作でもある。
謎の殺し屋に命を狙われる少年が、遥か古代からの墓地の住人たちに育てられて成長する、という設定だけでもおもしろいが、墓地で成長していく Bod や、幽霊たち、守護者になる Silas のキャラクターがまたいい。墓地に埋もれた多くの事柄や、Bod の知らない外の世界の危険や秘密など、章ごとのエピソードも多彩。物語全体の背景になる設定もいい。Coraline もそうだったけれど、この物語もまた終わり方が好きですね。 .

10月06日
00:58

When you reach me
author Rebecca Stead 読了

母と二人暮しの少女 Miranda 。新学期が始まってしばらくたった秋のある日。親友の Sal が突然、見ず知らずの少年に理由もなく殴られた。その日から、 Sal は Miranda に距離を置くようになり、Miranda の家の鍵が盗まれ、Miranda に謎のメッセージが書き付けられた紙片が届く。
「僕は君の元へいくよ。君の友人の命と僕自身を救うために。」
奇妙なメッセージをのせた紙切れは、その後も Miranda のもとへと現れ続け、やがて Miranda は、その一見意味不明のメッセージを信じ始める。
メッセージの示す意味は何なのか。Miranda の友人の命に関わることとはどんなことなのか。そして Miranda は紙片の指示に従って、彼女の身に起こる出来事をメッセージを送ってきた者へむけて、書き留めていくのだが・・・。

2010年度のニューベリー賞受賞作。
スタイル、アイディア共にこういうやり方もあったのかと、これは一本とられた、という感じ。
どういうジャンルの小説なのか書いてしまうとそれだけでネタバレしそうなので書きませんが、というより、ジャンルにとらわれず作品の内容、アイディアや構成の面白さをあじわってもらいたいという気持ちです。こういう作品が受賞するということ自体ニューベリー賞の幅の広さを感じるし、海外児童文学のレベルの高さを知ることが出来ますね。面白かった。

09月17日
21:12

Charlotte's Web
author E.B.White 読了

Wilber は、農家の Arable 家で春に生まれた子豚。一緒に生まれた兄弟たちのうちで、最も未熟だったため、間引かれようとした時、Arable 家の幼い娘 Fern の願いで、助けられ、Zuckerman 農場に預けられる。Fern は毎日 Wilber の元を訪れ Wilber の成長を見守る。日一日と成長していく Wilber。農場に飼われているほかの動物たちと暮らしながら、それでもFern のいない日には孤独を感じる Wilber。そんな Wilber にある日、蜘蛛の Charlotte が話しかける。Wilber の孤独を癒してくる Charlotte。しかし、Wilber は、農場の羊に、クリスマスには殺されて、ハムとベーコンを作るために育てられているのだと聞かされる。死を恐れる Wilber。そんな Wilber のために、Charlotte はある「奇跡」を起こすのだが・・・。

児童文学のクラシックのひとつ。農場に暮らす人間と動物たち。移り変わる季節。生きていくこと、そのなかでの避けられない命のやりとり。変わってゆくこと、決して変わらないこと。やさしい文章のなかに、豊かに表現されていて全てがとても素晴らしい。

前のエントリでも書いてますが、翻訳がでているのはもちろん、2度映画になってますね。1970年代にアニメーションと、2006年は実写。2006年の映画はダコタ・ファニングがファーン役。コララインの声もやってるし、すごいねダコタ・ファニング。

09月07日
00:20

Masterpiece
author Elise Broach 読了

順番が入れ子になってしまいましたが、「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の本」よりこっちの方を先に読み終わっていました。

Marvin は Pompaday 一家の家の台所の流しの奥の壁の中に住む甲虫一家の息子。Pompaday 家の長男 James は離婚した母と、母の再婚した義父、そしてその2人の間に出来たまだ赤ちゃんの弟と暮らすおとなしいが実はとても利発でやさしい少年。しかし、家庭のなかでの自分の存在のあいまいさを感じている。そんな James の悩みを感じ取っていた Marvin は、表向きはにぎやかに見えても結局一人で誕生日を迎える James に贈り物をしようと考え、拾っていたコインをプレゼントすることに。夜中、コインを James の部屋に届けた Marvin は、机の上に James の離れて暮らす画家の実父からプレゼントされたドローイングの道具が紙とともに置いてあるに気が付く。Marvin は好奇心に駆られて窓から覗く街角の風景をインクと前足で描くが、その様子を目を覚ました James に見つかってしまう。
Marvin の描いたのは写実的で実に微細(何しろ小さな虫だから)な素描画。Marvin はこのことで絵に対する自分の情熱を知り、James は Marvin がくれたこの絵から不思議な友情を感じていく。
ところが、その素描画が James の母の目にとまり、それをきっかけに Marvin と James は画家、アルブレヒト・デューラーの盗まれた素描画をとりもどすための計画に参加していくことになるのだが・・・。

小さな虫(beetleとだけ書かれていて種類は特定されてない)と友達のいない少年の友情物語、なのだが、そこに絵画盗難事件がからみ、ミステリーの要素も加わわって、なかなか一筋縄でいかない物語になっていく。人間の言葉は理解するものの、言葉が一切話せず、絵は描けても文字が理解できない marvin と James がどうやって意思を伝え合うのか、お互いを理解しあうのか、どうやって様々な危機を乗り越えるのか。
キャラクターとしての Marvin がとても魅力的。marvin のいとこの Elaine もいいな。イラストも、特に marvin たち虫の絵がいい。

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