ちーずブログ
新田真子
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洋書読み
Dragon Slayers' Academy #1 The New Kid at School author Kate McMullan 読了 コメディ・ファンタジー「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」シリーズの第1巻。 村はずれのキャベツ農家の13人兄弟の三男 wiglaf は他の家族に似ず、虫も殺せない心の優しい少年。家族からは意気地なしの役立たずと思われ、皿洗いと豚の世話をする毎日。そんなwiglafの家に凍てつく冬のある日、旅の吟遊詩人が転がり込んでくる。詩人はただ一人優しく接する wiglaf に読み書きを教えてくれ、物語を聞かせてくれる。いつか wiglaf は家をでて、英雄になることを夢見るようになるが、家族と共に出かけた村に張り出された「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」の生徒募集の広告を見て、そのときが来たのを知る。「ドラゴンを退治して英雄に、そして、ドラゴンの宝を手に入れて大金持ちになろう。」広告の最後の部分に期待した家族に送られて、wiglaf は飼い豚のdaisyを連れて「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」を目指すのだが、はたして、入学資金もなく虫も殺せない優しいwiglafにドラゴン退治ができるのだろうか。 キャラクターもシチュエイションもほとんどカートゥーンのノリでめちゃくちゃおもしろい。くだらないギャグ連発のテンポもよく展開もスピーディー。けっこう伏線もきちんとしていて投げっぱなしな感じもない、丁寧なつくりになってます。微妙に胡散臭い「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」もいい雰囲気なんですが、しょうもない大人と自分に正直な子供たちというキャラクターがいい。田舎モノ丸出しでこ汚い wiglaf の家族、どうみても守銭奴な校長。実力があるのかないのかわからない学校の先生たち。wiglaf のクラスメイトになるドラゴンを退治したくてしょうがない eric にのんきでマイペースな angas。豚の daisy もいい味出してます、いや、食べたわけじゃないけれど。 knock-knockジョークやピッグラテンなどあまり日本人にはなじみのないギャグもでてきますが、これもわりと丁寧に書かれていてどういうギャグなのかよくわかるようになってます。 「ドラゴン・スレイヤー・アカデミー」シリーズのタイトルで、日本語訳もでています。こちらは未読ですが、原著よりやや低年齢向けに訳されているようですね。上記のギャグもうまいこと日本語のギャグになるように訳してあるようです。 訳書は日本向けなのでイラストは日本のRPG(ドラゴンなんとかとかそういう感じ)っぽい絵になってますが、原著のほうは微妙に暑苦しい中世ファンタジーテイストの絵で、これまたいい感じです。 今思いついたけど、日本の作品なら「忍玉乱太郎」に雰囲気が似てるといえるかもしれませんね。
日記一覧 (2010年6月23日)
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洋書読み
Dragon Slayers' Academy #1 The New Kid at School
author Kate McMullan 読了
コメディ・ファンタジー「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」シリーズの第1巻。
村はずれのキャベツ農家の13人兄弟の三男 wiglaf は他の家族に似ず、虫も殺せない心の優しい少年。家族からは意気地なしの役立たずと思われ、皿洗いと豚の世話をする毎日。そんなwiglafの家に凍てつく冬のある日、旅の吟遊詩人が転がり込んでくる。詩人はただ一人優しく接する wiglaf に読み書きを教えてくれ、物語を聞かせてくれる。いつか wiglaf は家をでて、英雄になることを夢見るようになるが、家族と共に出かけた村に張り出された「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」の生徒募集の広告を見て、そのときが来たのを知る。「ドラゴンを退治して英雄に、そして、ドラゴンの宝を手に入れて大金持ちになろう。」広告の最後の部分に期待した家族に送られて、wiglaf は飼い豚のdaisyを連れて「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」を目指すのだが、はたして、入学資金もなく虫も殺せない優しいwiglafにドラゴン退治ができるのだろうか。
キャラクターもシチュエイションもほとんどカートゥーンのノリでめちゃくちゃおもしろい。くだらないギャグ連発のテンポもよく展開もスピーディー。けっこう伏線もきちんとしていて投げっぱなしな感じもない、丁寧なつくりになってます。微妙に胡散臭い「ドラゴン・スレイヤーズ・アカデミー」もいい雰囲気なんですが、しょうもない大人と自分に正直な子供たちというキャラクターがいい。田舎モノ丸出しでこ汚い wiglaf の家族、どうみても守銭奴な校長。実力があるのかないのかわからない学校の先生たち。wiglaf のクラスメイトになるドラゴンを退治したくてしょうがない eric にのんきでマイペースな angas。豚の daisy もいい味出してます、いや、食べたわけじゃないけれど。
knock-knockジョークやピッグラテンなどあまり日本人にはなじみのないギャグもでてきますが、これもわりと丁寧に書かれていてどういうギャグなのかよくわかるようになってます。
「ドラゴン・スレイヤー・アカデミー」シリーズのタイトルで、日本語訳もでています。こちらは未読ですが、原著よりやや低年齢向けに訳されているようですね。上記のギャグもうまいこと日本語のギャグになるように訳してあるようです。
訳書は日本向けなのでイラストは日本のRPG(ドラゴンなんとかとかそういう感じ)っぽい絵になってますが、原著のほうは微妙に暑苦しい中世ファンタジーテイストの絵で、これまたいい感じです。
今思いついたけど、日本の作品なら「忍玉乱太郎」に雰囲気が似てるといえるかもしれませんね。
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