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01月17日
23:55

タイトルを正確に表現すると「僕らの見方」となります。

今月は日本映画専門チャンネルで「鋼鉄の巨人」特集です。
「鋼鉄の巨人」は「こうてつのきょじん」ではなく「スーパージャイアンツ」と読みます。
日本SF映画黎明期のころの作品で、宇津井健主演のスーパーヒーローSF映画。映像化された日本初のスーパーヒーローといわれています。
なんせ1950年代のおはなしです。
「鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)」は地球の平和を守るため宇宙のあっち方から飛んできた無敵のスーパー宇宙人。普段は颯爽とスーツを着こなすダンディなそこいら辺のおじさんに身をやつして悪のたくらみを探偵し、いざとなるとスーパージャイアンツとして、さっそう悪に立ち向かうのでありました。ありがとうスーパージャイアンツ。日本の偉い人も良い子のみんなもみんな感謝しているよ。

そんなスーパージャイアンツなんですが、いま天文学の先生が、空飛ぶ円盤を見たわ、スーパージャイアンツのおじさんが地球へ来ているんだものきっと悪いことが起きるわ、とか子供たちが言ってるのを聞いて、「いいかい君たち、円盤なんてものはみんないいかげんなでたらめなんだよ」とかいいやがりますのですよ。あんた、スーパージャイアンツが宇宙のあっちから日本に来てるのにその言い草はねえだろ(すでに一度地球で活躍したスーパージャイアンツの存在は一般的に知られているから)。
しかしこの手の台詞(物語り全体から見ればその設定そのものを否定してしまうようなおかしな台詞)は意外と今でもあったりするので、昔の映画とわらってもいられないのであった。

「鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)」自体は意外とまじめに作ってあって、お金もそれなりにかかっているし、まともな映画だといえる(かもしれない)んじゃないかな。第1・2話は強力な水爆を製造し世界征服を狙う悪のアトム団の陰謀をくじき、今日やってる第3話では地球侵略を狙うなぜか集団で意味不明な南国のファイヤーダンスや前衛モダンバレエを踊りまくる悪辣な宇宙人を相手に日本の子供たちの平和を守るため戦うのであった。頼むぞジャイアンツ。なぜ、ジャイアントではなく、ジャイアンツなのか、というのはよくわからないけどね。なにしろ相手はほら、宇宙人だし。

01月17日
23:14

なんとなくあのごちゃごちゃっとプレーヤーが団子になってボールを追いかけて鬼ごっこするアメフトが、どういう目的でプレーしているのかわかってきましたか?

基本は「ダウン」です。
攻撃側はまず「ファーストダウン・10」の状態からはじまり、4回の「ダウン」で、10ヤード以上をゲインして新しい「ファーストダウン」の獲得を目指しましす。
守備側は攻撃側の選手の「ラン」による前進を「タックル」によって阻止します。「ラン」する選手以外の攻撃選手は守備選手を「ブロック」して「ラン」選手に対する「タックル」を防ぎ、「ラン」による前進を助けます。
パス攻撃に対しては「パッサー」にたいする「パスラッシュ」で対抗し、パスが投げられれば、まず空中にあるうちにボールに触れることで「レシーバー」がボールを「キャッチ」することを阻みます。レシーバーがボールに触れればこれに対して「タックル」し、キャッチを阻みます。レシーバーがボールをキャッチすれば「パス」成功、でその地点までゲインしたことになり、守備側はレシーバーの「ラン・アフター・キャッチ」を防ぐために「タックル」して「ダウン」させようとします。パスをキャッチしたレシーバー以外の選手は「タックル」を防ぐために「ブロック」で、レシーバーの「ラン・アフター・キャッチ」を助けます。
こうして攻撃側は「ファーストダウン」の更新を続け、最終的に相手チームの「エンドゾーン」にボールを持ち込むことで「タッチダウン」を奪って得点します。
守備側は「ファーストダウン」の獲得を阻止することで、最終的には攻撃チームの「タッチダウン」を防ぎ、攻撃権を奪い取ることが目的です。

試合は「キック・オフ」から始まります。「キッキングチーム」の蹴ったボールを受けた「リターンチーム」の「リターン」が最初のプレーです。
「リターン」が止まった位置から、スクリメージラインを挟んで「攻撃と守備」のプレーが始まります。「ファーストダウン」が更新できなければ攻撃チームは攻撃権を放棄、「パント」で自陣のエンドゾーンから相手チームを遠ざけます。相手エンドゾーンが近ければ「フィールド・ゴール」での得点を狙います。しかし攻撃側としては相手エンドゾーンにボールを持ち込んで、「タッチダウン」による得点を挙げることが最も重要な目標になります。
「フィールド・ゴール」あるいは「タッチダウン」で得点すればそこで攻撃側のプレーは終了し、得点したチームの「キックオフ」から今度は相手側の攻撃が始まります。

これが基本的な試合の流れです。

アメリカンフット・ボールは時間制限のあるゲームです。
基本的にひとつの試合は60分。
これを15分づつ4つに区分し、ひとつの区分を「クウォーター」と呼びます。最初のクウォーターから順に「第1クウォーター」「第2クウォーター」「第3クウォーター」「第4クウォーター」といい、「第1、第2クウォーター」が前半、「第3、第4クウォーター」が後半です。前半と後半の間にはインターバルが設けられています。
また試合開始の「キックオフ」は前半第1クウォーターのはじめと後半第3クウォーターのはじめに行われます。第1から第2クウォーターおよび第3から第4クウォーターへ移る時は、エンドゾーンの入れ替えつまり攻撃方向の入れ替えのみがおこなわれ、プレーそのものは続けて行われます。後半開始時にもエンドゾーンの入れ替えが行われ、「キックオフ」は前半の「キックオフ」での「リターン」側と「キック」側も入れ替わってプレーします。つまり前半開始時に「キックオフ」でキックしたチームが後半開始時にはレシーブするわけです。
試合時間合計60分の間に、より多くの得点を挙げたチームが勝利することになります。

アメフトはサッカーやラグビーと同様の時間制限型のゲームですが、アメフトでは時間を減算していきます。つまり開始時間からどれくらい経ったかではなく、残り時間がどのくらいかでプレー時間を計っていきます。各クウォーターは15分なのでこの15分からクウォーターごとに時間を減算していきます。0になればそのクウォーターが終了します。第4クウォーターの残り時間が0になれば試合終了です。

アメフトを時間の面から見ると、どうやってプレー時間をコントロールするかというゲームであるといえます。
つまりリードしているチームは残り時間が早くなくなってくれればそれだけ勝利に近づくことになるし、負けているチームは、残り時間内にどうやって逆転するかを考えてプレーすることになります。
アメフトでは、ラグビーやサッカーのようにずっと時間が流れていき、最後にアディショナル・タイム(いわゆるロス・タイム)を加算するということはしません。
アメフトにはそれぞれのプレー終了時に時間が流れたままになるものと、プレー終了時に時間がとまるものとがあり、これらのプレーを選択して残り時間をコントロールしていきます。
リードしているチームは時間が流れるようにプレーし、負けているチームは時間をとめながらより多くの攻撃機会が得られるようなプレーを選択していきます。

また、プレーとは別にチームは「タイムアウト」という時間の進行をとめる権利を前・後半それぞれ3回ずつ持っています。時間に余裕のある段階では次のプレーの作戦を検討するときに使われますが、残り時間が少なくなると、任意の時点で時間を止めるための手段として使われます。

獲得するべき得点、あるいは守るべき点差と残り時間との兼ね合いが重要な戦略ポイントになるというのは、アメリカン・フットボールの持つスペクタクル性を高める要因になっていますし、残り時間をコントロールできるというのはアメフトだけの非常に特殊なルールであるといえます。

01月17日
21:04

アメフトの基本的なプレーを紹介しましたが、ここでひとつアメリカンフットボールが行われる場所、フィールドを見てみましょう。

アメフトのフィールドはサッカーのフィールドとほぼ同じ大きさをした長方形をしていますが、正確には長いほうが(縦)120ヤード、短いほう(幅)が53ヤード(こっちは半端ですね)の長方形で、外側とはラインで仕切られています。この部分を「イン・バウンズ」といい、ラインの外側を「アウト・オブ・バウンズ」といいます。プレーが行われる部分、つまりダウンフィールドやバックフィールドになるの、は「イン・バウンズ」のうちの長い方中央の(縦)100ヤードと短い方(幅)53ヤードの長方形の部分です。残りの20ヤードはそれぞれ長い方の両端にある奥行き(縦)10ヤード幅53ヤードの「エンドゾーン」になります。
さらに「エンドゾーン」の端中央にはゴールポストが立っていて、高さ10フィートの位置から18.5フィートの間隔を置いて上へ向かって二本のポストが伸びています。この二本のポストの間にボールを蹴りこむことでも得点になります。
「イン・バウンズ」には中央にセンターラインが引かれ、そこから両端にむかって5ヤードごとに目印となる幅いっぱいのラインがセンターラインと並行するように引かれています。フィールド内の位置を表すために、両方のエンドゾーンとフィールドを区切るラインが0ヤード。そこから中央へ向かって10ヤード20ヤードと数えていき、フィールド中央が50ヤード、となっています。これを基準にプレーがスタートする位置、つまりこれからはじまるプレーのスクリメージラインの位置がどこかを表すことになります。

アメフトはプレーごとにボールを運ぶ攻撃チームとそれを妨害する守備チームがスクリメージラインをはさんで対峙し、それぞれ前進とその阻止を目的にプレーしますが、それ以外にも重要なプレーがあります。
それが「キッキング(キック)」と呼ばれるプレーです。

アメフトではこのキッキング・プレーが試合を左右する場合が多々あります。それにそもそも試合はまずキッキング・プレーから始まるのです。
ではキッキングプレーを見てみましょう。

キッキングプレーには主に4つのプレーがあります。
まずは試合開始の「キックオフ」からです。

アメフトは試合開始前にコイントスが行われ、コインの裏表で勝ち負けを決めます。コイントスに勝ったチームは、ボールを蹴る(キック)か受ける(レシーブ)か、2つあるエンドゾーンのどちら側を自分のチームのエンドゾーンにするかの選択ができます。
これでまずどちらのチームがどちら側から攻撃するか、まず攻撃権を与えられるのはどちらのチームなのかが決まります。
エンドゾーンが決まることで、どちらの方向に攻撃するかが決まります。つまり相手側の選んだエンドゾーンにタッチダウンすればこちらの得点。相手がこちらの選んだ側のエンドゾーンにタッチダウンすれば相手の得点ということになります。
センターラインをはさんで、自分のエンドゾーン側50ヤード分のフィールドを「自陣」相手側を「敵陣」といい、ボールがどこにあるか、つまりスクリメージラインの位置がどこなのかを自陣何ヤード、敵陣何ヤードの位置ということであらわします。
キックを選択すると、試合開始で相手に向かってボールを蹴ることで敵に攻撃権を渡すことになります。つまり最初の攻撃は相手が行うということです。
レシーブを選択すると相手が蹴ったボールを受け取ることになります。最初の攻撃はレシーブを選択したチームが行うことになるわけです。

さてそれぞれのエンドゾーンが決まり、キックする側レシーブ側が決まると、いよいよプレー開始です。しかし、フィールド内に入るのは攻撃チームと守備チームではありません。
プレーするのはキックする側がこのプレー専門の「キッキング・チーム」。キックされたボールを受け取る側が、これもそれ専門の「リターン・チーム」です。
プレーはキッキング・チームが相手陣地にむかってボールを蹴りこむことから始まります。これが「キック・オフ」です。サッカーと同じ名称ですね。
ボールはキックするチーム側の自陣35ヤード(NFLの場合、それ以外は30ヤードから、おっと失礼2011年シーズンではNFLは40ヤードからのキックオフになったのでした)の位置に置かれ、ボールを蹴る選手、キッカーによって敵陣に向かって蹴られます。蹴られたボールは普通「リターン・チーム」の中にいるボールを受け取とる役目の選手がキャッチ(レシーブ)します。そして、レシーブした側からみた敵陣(キッキングチーム側)に向かって「ラン」することでボールを進めます。これを「リターン」といい、リターンする選手を「リターナー」と呼びます。
レシーブする側から見れば、キックによって自陣のエンドゾーン手前に来たボールを「リターン」することで、そのチームにとってより有利な位置までボールを前進させることが目的です。
逆にキッキングチームから見れば、リターナーの「ラン、リターン」を食い止め、相手を不利な位置に押し込むことが目的です。そのためキッキングチームはキッカーを除く10人がキックと同時に敵陣になだれ込み、「リターナー」の「リターン」を「タックル」によって食い止め早い段階で「ダウン」させようとするわけです。
レシーブする側、リターンチームから見れば、リターナーの「リターン」を助けるためにキッキングチームの「タックル」を防ぐため相手選手を「ブロック」することになります。
リターナーが「タックル」されて「ダウン」するか、あるいはフィールドの「イン・バウンズ」からラインの外側「アウト・オブ・バウンズ」に出てしまうと、そこでプレーが終了します。これを「ボール・デッド」といい、その時点でボールのある位置が、最初のスクリメージライン、つまり攻撃チームの基点になります。
リターン・プレーが終了しボールの位置が確定するとリターンしたチームからは攻撃チームが、キックしたチームからは守備チームがフィールドに入り、スクリメージラインをはさんでの攻防が開始されます。

さて、攻撃チームは相手のエンドゾーンに向かって、まずは「ファーストダウン・10」の獲得を目指します。これを普通「ファーストダウンの更新」あるいは「ファーストダウンの獲得」といいます。
しかしもし、4回のプレーで10ヤードゲインできず、新たな「ファーストダウン」が獲得できなければ、「フォースダウン」でプレーが終了した位置、つまり「ボール・デッド」になった位置から相手の攻撃が始まります。
もしその位置が自陣のエンドゾーンに近い位置であれば、相手にとって「タッチダウン」が狙いやすい位置からの攻撃ということになり、とても不利な状態になってしまいます。
「ファーストダウン」「セカンドダウン」「サードダウン」と3回プレーして残りの「フォースダウン」のプレーでも新しい「ファーストダウン」の獲得が難しいと判断した場合、攻撃側には3つの選択肢があります。
ひとつはあくまで「ファーストダウン」の獲得を目指して「フォースダウン」をプレーする。しかしもし失敗すれば相手に攻撃権が渡り、上記のように自陣のエンドゾーンが近ければ大変不利です。また、「ファーストダウン」獲得のための距離が長い場合は「ファーストダウン」の更新は実現性が低いと判断することになります。
そこで2つ目の選択。それがキッキングプレーの2つ目「フィールド・ゴール」です。

「フィールド・ゴール」は相手エンドゾーンの奥にあるゴールポストの間にキックでボールを蹴りこむプレーで、これによって「タッチダウン」の場合より低い点数ではあるが得点することが可能です。
「フィールド・ゴール」で得点すれば、そこで攻撃側のプレーが終了し、攻守交替。次は得点した側チームの「キックオフ」で次のプレーが始まり、得点された側が「リターン」して攻撃を開始します。
しかし、もし、「フィールド・ゴール」が狙えないほど相手エンドゾーンから遠い位置からのプレーだった場合、「フィールド・ゴール」を狙って、ボールがゴールポストに届かなかったり、ゴールポストから外れてしまえば、無得点なのはもちろん、そのプレーのスクリメージラインから相手の攻撃が始まります。場合によっては敵に有利な位置で攻撃権をわたしてしまうことになってしまいますし、ボールがフィールド内「イン・バウンズ」に落下し、それを相手選手が地面に落ちる前にキャッチすれば、リターンすることも可能です(めったにありませんが)。

「ファーストダウン」も「フィールド・ゴール」も望めないと判断した場合、攻撃側チームは「フォースダウン」の攻撃プレーをあきらめ、「パント」を選ぶことになります。
これがキッキング・プレーの3つ目です。
「パント」とは「フォースダウン」の攻撃権を放棄して、相手陣にむかってボールを蹴りこむプレーです。通常パント・キック専門の選手、パンターを含む「パントチーム(大抵パンターを除いてキッキングチームと同じメンバーだったりする)」が送り込まれ、プレーします。これでボールの位置を自分のエンドゾーンから遠ざけ、相手のエンドゾーンに近い位置まで押し込むことを目指します。そのかわり攻撃権は放棄しているので、蹴ったボールを攻撃側、この場合キックしたチームが拾ってそのままプレーを続けることはできません。キック側が先にボールに触ればそこで「ボールデッド」となり、相手チームはその位置から「ファーストダウン」の攻撃を開始します。
「パント」される側は、相手がパントを選んだと判断すると、ここでも「リターンチーム」をフィールドに送ります。パント・キックされたボールは「キック・オフ」の時と同様、リターナーによってリターンすることが許されています。リターンが始まれば、後は「キック・オフ」の時と同様のプレーが展開します。
しかし、パントチームの接近が早く、レシーブした時点で「タックル」される危険がある場合、ボールをキャッチする選手、レシーバー(たいていはりターナー)は手を上げて、「フェアキャッチ」を宣言することができます。「フェアキャッチ」はボールをキャッチしてもリターンはしないという宣言です。そのかわり、パントチームの選手はキャッチする選手に「タックル」を含む接触行為をしてはならず、レシーバーのキャッチを受け入れなければいけません。「フェアキャッチ」シグナルが行われたら、普通「キャッチ」となり、そこで「ボールデッド」となって、レシーブ側チームの次の「ファーストダウン」の攻撃がその地点からスタートします。

こうして、アメフトは「キックとリターン」「攻撃と守備」「パントとリターン」「攻撃と守備」「キックとリターン」いうような構成で進んでいくことになります。

4つ目のキッキングプレーは?
それはもう一度「攻撃と守備」に戻ってから説明しましょう。

01月17日
15:58

アメリカンフットボールの試合では、攻撃側、守備側それぞれ11人の選手が、相撲の取り組みのようにボールをはさんで向かい合っている場面がよく出てきます。アメフトといってまずイメージする代表格といってもいい絵ですね。

アメフトではボールが置かれた地点から、攻撃側が攻撃権の更新を狙って「ファーストダウン・10」のボールの位置から10ヤード以上の前進を試みる、というのがもっとも基本のプレーだというのは、前のエントリで書きました。

このボールの置かれた地点に、便宜上フィールドを攻撃側と守備側に分ける境界線を引き、攻撃側は守備側のフィールドにむかって前進していきます。
このボールのある場所に引かれたバーチャルな境界線のことを「スクリメージライン」と呼びます。
攻撃チームと守備チームはこの「スクリメージライン」をはさんで向かい合っているわけです。
プレーが始まるまで、攻撃守備のどちらも相手側に進入してはいけません。だからお互いが向かいあってプレーすることになるわけです。
ついでに言うと、攻撃側のチームから見て、スクリメージラインの守備チーム側を「ダウンフィールド」といい、攻撃チーム側を「バックフィールド」といいます。
攻撃チームはボールを「ダウンフィールド」に向かって進める、別の言い方をすれば「スクリメージライン」を進めていき、最終的に敵側エンドゾーンへボールを運び込むことで得点するわけです。

では攻撃チームはどうやって10ヤード以上の前進をするのでしょうか。
アメフトの攻撃側のプレーは多くありません。というかボールを進める方法は2つしありません。
ひとつは「ラン攻撃」
もうひとつが「パス攻撃」

「ラン攻撃」はクウォーター・バック(各選手のポジションと役目の解説はまた今度)という攻撃側チームのリーダーになる選手から、手渡しでボールを受けた選手、主にランニング・バックという役目の選手がそのままボールを運び(ボールキャリー)、スクリメージラインを突破して守備側のフィールドへボールを運ぶプレーです。ボールキャリーする選手、ボールキャリヤーがボールを持って前進するプレーを総じて「ラン」と呼びます。
守備チームはボールキャリヤーの「ラン」を防ぐため、ボールキャリヤーの体を体当たりして両腕でつかみ動きを止めようとします。ボールキャリヤーの体が地面につけば「ダウン」となり、そこでプレーは終了です。。守備側選手は時には体当たりだけで「ダウン」させることもあります。このボールキャリヤーの動きを止めようとするプレーを「タックル」といいます。
守備チームは、ボールキャリヤーに「タックル」して「ダウン」させようとするわけです。
次の攻撃は「ダウン」した時のボールの位置から始まることになります。
逆に攻撃チームはボールキャリヤーの前進を助けるため守備チームの「タックル」を邪魔します。このプレーを「ブロック」といいます。
つまり、ラン攻撃では、攻撃側はボールキャリヤーがボールを運びます。守備側は、ボールキャリアーがスクリメージランを越えて守備側のダウンフィールドに進入する「ラン」を「タックル」で防ぎ、できれば攻撃側のバックフィールドで「ダウン」させることを狙います。攻撃側は「ブロック」によって守備チームの「タックル」を防ぎ、ボールキャリヤーの前進を助けます。

「ダウン」は覚えてますよね。
つまり攻撃チームからみればスクリメージラインを越えてダウンフィールドにボールを運べば攻撃成功で前進、逆に守備チームに妨害されてバックフィールドで「ダウン」すると攻撃失敗で後退ということになります。
前進することを「ゲイン」
後退することを「ロス」と言います。
3ヤード前進すれば「3ヤードのゲイン」といい
3ヤード後退すれば「3ヤードのロス」というわけです。
つまり次の「ファーストダウン・10」獲得には4回のプレーで「10ヤードのゲイン」が必要ということですね。
ゲイン、ロスともにプレーごとに「ファストダウン・10」の時のボールの位置に加減算され行きます。
「ファーストダウン」で3ヤードゲインすれば、次の「セカンドダウン」は「ファーストダウン・10」獲得まで残り7ヤードとなり、この場合「セカンドダウン・7(セブン、数字は普通日本でも英語読みします、以下同様)」となるわけです。
逆に「ファーストダウン」で3ヤードロスすると、次の「セカンドダウン」は「ファーストダウン・10」獲得まで残り13ヤードとなり「セカンドダウン・13(数字が二桁になると日本ではどういうわけか日本語読みする場合があります、つまりこの場合じゅうさん)」になるわけです。

ボールは「ダウン」した位置に置かれて、そこに再びスクリメージラインが引かれ、攻撃チームは、新しいスクリメージラインを突破して守備側への前進を試みることになります。
ただし「ファーストダウン・10」更新のための基準は「ファーストダウン」で置かれていたボールの位置のままです。
前のエントリでは一度に書くと混乱しそうだからプレーがストップすることを「ダウン」といい、他の時は「ダウン」を単独で使わないと書きましたが、実は「次の攻撃」や、「新しい攻撃」などのときも「次のダウン」や「新らしいダウン」と言うことがあります。もちろんこれは「ファーストダウン・10」や「セカンドダウン」「サードダウン」などの意味でいうのですが、それらを省略してだた「ダウン」と言っているわけで、ルール上の意味での「ダウン」とはちょっと違います。ほかにも「ダウン」を使うことがあるんですが、混乱を招くので今はここまで。でもまたすぐ後で出てきます。
もちろんボールキャリヤーが守備側のプレーをかわしてエンドゾーンまでボールキャリーすれば「タッチダウン」になります。
「ラン攻撃」は選手がボールを持ったままプレーすることで確実な前進が期待できますが、守備側の妨害もしやすいため、長距離「ゲイン」することが難しいプレーでもあります。

攻撃側のもうひとつのプレーは「パス攻撃」です。
これはプレーが始まるとクウォーターバックがバックフィールド内でボールを持ち、同時にパスを受け取る選手、レシーバーがスクリメージラインを越えてダウンフィールドに侵入します。クウォーターバックはバックフィールド内から、ダウンフィールドにいるレシーバーに向けてスクリメージラインを越えてボールを投げます。ボールはパスする選手、パッサー(この場合クウォーターバック)の手から離れて空中を飛んでレシーバーへ向かいます(バックフィールドにいるレシーバーに投げる場合もあります)これが「パス」です。アメフトでは一度のプレーに一度だけバックフィールドから前へ向かってボールを投げることが許されています。これを「フォワードパス」といいます。スクリメージラインを越えてから前に投げてはいけません。ちなみに横、あるいは後ろへはどこからでも何度でもOKです。
レシーバーは「パス」されたボールをフィールド内で受け取りしっかりと保持します。これが「キャッチ」です。
「キャッチ」できなければ、「パス」失敗となり、そこでプレーはストップします。ボールを確保前に落としたり、フィールドの外で受け取ることは失敗になります。当然「ゲイン」なしです。次の攻撃は前のプレーと同じスクリメージラインからの開始となります。つまり「ロス」もありません。ただ「ダウン(ほらね、出てきました。ここでは攻撃権の意味)」だけがひとつなくなり、次の「ダウン(ファーストダウンならセカンドダウンに、セカンドダウンならサードダウン)」に進みます。
「キャッチ」できれば「パス」成功となりその時点でボールのある位置まで「ゲイン」したことになります。「キャッチ」に成功したレシーバーはそこからさらに「ラン」による前進が可能です。

守備側は「パス」を防ぐため、まずボールを持つパッサー、ほとんどの場合クウォーターバックめがけて殺到し、ボールを投げるプレーそのものを阻止しようとします。「パスラッシュ」あるいは「ブリッツ」と呼ばれるプレーです。ボールが投げられてしまえば今度はレシーバーの「キャッチ」を阻止しようとします。アメフトでは「ボールが空中にある間はボールは攻撃守備どちらのものでもない」というルールなので、空中にあるうちに守備選手がボールに触れて、レシーバーがボールを「キャッチ」することを防ぐことができます。さらに守備選手がレシーバーより先に「キャッチ」することもできます。これを「パス・インターセプト」といい、その時点から守備チームに攻撃権が移ってしまいます。プレーの間に攻撃権が移ることを「ターンオーバー」といい、その時点から守備側選手は攻撃に移りボールをキャリーして相手エンドゾーンを目指します。攻撃側は守備になり「タックル」でボールキャリーをとめなければなりません。
つまり、「パス攻撃」は、成功すればボールを投げることで長距離をゲインできる代わりに、場合によっては「インターセプト」による「ターンオーバー」の危険を常にはらんでいることになります。

「パス」が成功した場合これを「パス・コンプリート」といい、レシーバーはボールキャリヤーとなって「ラン」でさらに前進を図ります。これを「ラン・アフター・キャッチ」といい、レシーバーにとってはさらに「ゲイン」の距離を稼ぐ重要なプレーです。守備側は「ラン攻撃」の時同様「タックル」によってボールキャリヤーから「ダウン」を奪うことで攻撃プレーをとめようとます。「タックル」はレシーバーがボールに触れた瞬間から可能になります。逆に言えば、まだボールに触れていないレシーバーに対して「タックル」することは禁じられています。守備選手はレシーバーがボールに触れた瞬間「タックル」を試み、ボールの確保を邪魔します。これによって「キャッチ」を阻止し、「パス」を不成功に終わらせようとします。レシーバーのキャッチミスや守備選手の妨害によって「パス」が不成功に終わることを「パス・インコンプリート」といい、その時点でプレー終了です。

まとめていえば、通常「ラン」は確実だが「ゲイン」つまり獲得距離が短く場合によっては「ロス」の可能性もある。「パス」は長距離の「ゲイン」が可能だが、「ゲイン」なしに終わる可能性があり、最悪「ターンオーバー」の危険性を持っている。
攻撃チームは性質の異なる「ラン」と「パス」の二つのプレーを状況に応じて使い分け、「ファーストダウン・10」の更新を狙うわけです。

01月17日
06:07

簡単とかいって本当に簡単だったら誰も苦労しない。

とはいえ、アメフトってなに?という方や、興味はあるがTVで試合をみても何をやっているのかよくわからないという方も多かろう。

そこで現在、今シーズンのクライマックス真っ最中のNFL(ナショナル・フットボール・リーグの略、アメリカン・フットボール最大の全米プロリーグ)をBSやCSでも放送しているので、これを機にひとつ観てみようという方のための、超基本ルール解説です。

アメフトはサッカーとほぼ同じサイズのフィールドに、攻撃チーム11人、守備チーム11人が入り、攻撃チームがラグビーボールによく似たピーナッツ型のボールを運び、相手のエンドゾーン(フィールドの敵側の端っこ、自分の方の端っこにも自分側のエンドゾーンがある)まで運び込めば得点が入る。時間内に多く点を取ったほうが勝ち。
と、こういうゲームです。簡単でしょ?

アメフトの基礎になったラグビーと違うのはプレーごとに区切りがありそれぞれのプレーで攻撃する側と守備側が決まっていること。
これは野球と同じです。
11人いる、は漫画のタイトルじゃなくて、サッカーと同じです。
サッカーやラグビーと違うのはそれぞれのプレーヤーに、野球のようによりはっきりしたポジションごとの役割分担があり、攻撃守備ともに、その役割で最大の能力を発揮することが求められることです。そういう意味では人間が行うチェスゲームあるいはターン制の戦略・戦術シミュレーションと考えることができます。

アメフトの最大の特徴は「ダウン」という考え方です。
この「ダウン」さえわかればアメフトのゲームがどのように進むのかが理解できます。
「ダウン」にはいくつかの意味がありますが、まずはもっとも試合進行にかかわる「ダウン」からまいりましょう。

アメフトでは攻撃側がボールを運び相手側のエンドゾーンを目指しますが、守備側はそうはさせまいと前進を阻みます。攻撃の前進がとまり、ボールの位置が確定すること、これを「ダウン」といいます。
正確にはボールを持ったプレーヤー(ボールキャリヤー)がボールを確保した状態で、体の部位のうち掌と足の裏以外の場所が、フィールドに触れたら「ダウン」となり、そこで攻撃プレーがとまります。
というわけで、まずは攻撃側がボールを持って前進する「ボールキャリー」と守備側の前進阻止による「ダウン」の繰り返しでプレーが進みます。
前進を繰り返し、相手エンドゾーン内にボールを持ち込めば(ボール自体が空中にあってもボールキャリヤーが確保していればOK。ラグビーのようにフィールドにボールを置く必要はない)これが「タッチダウン」となり、得点になるわけです。

野球のルールはご存知ですね。
野球の攻撃は無制限に行われるわけじゃありませんよね。3ストライクになれば、バッターは攻撃資格を失う、つまりアウトになり、他の理由も含めてアウトが3つになれば、攻撃側のチームは攻撃権を失って、攻守が交代する、つまりチェンジになる。
攻撃側は、最終目的の点を取るということのためにまず、アウトにならないようにプレーしなければならないし、守備側は、相手に点を与えないためにアウトを取るということを目的にプレーします。

アメリカン・フットボール、アメフトも同様です。攻撃側が無制限に攻撃できれば、どうやったっていずれはエンドゾーンにボールを持ち込み得点してしまうか、そうでなければ無得点で時間切れ試合終了。それでは試合になりません。

そこで、野球同様、攻撃側にはある制限が与えられます。
攻撃側はまず、4回プレーする権利を与えられます。野球で言えば3アウトになるまで攻撃できるのと同様です。
そして、攻撃側はこの4回のプレーの間に、スタート地点、最初にボールが置かれた場所から敵側に向かって10ヤード(アメリカは度量衡がヤード・ポンドだから)以上進むことができれば、もう一度4回プレーする権利が与えられるのです。
もし、4回のプレーの間に10ヤード以上進めなければ、野球のスリー・アウトと同様、攻撃権が相手に移ります。
そこで、攻撃側は、4回プレーのうちになんとしても、まず10ヤード以上進むことを目的にプレーすることになり、守備側はこれを阻止することが目的になります。

アメフトでは攻撃側のプレーを「ダウン」といい、4回の攻撃プレーをそれぞれ、「ファーストダウン」「セカンドダウン」「サードダウン」「フォースダウン」と呼びます。
ちょっと混乱しましたか?攻撃プレーは、最初に書いたように「ダウン」によって終了するので、攻撃プレーそのもののことも「ダウン」で言い表すわけですね。でも通常攻撃プレーは「ファーストダウン」~「フォースダウン」と呼ばれ単独で「ダウン」と言われることは普通ありません。単独で「ダウン」という場合は、まずは、常に攻撃プレー終了のことだと思ってください。
実際には「ダウン」は「攻撃プレー・攻撃権」の意味で使われることもあるんですが、それはまた後で。
攻撃側の最初のプレーつまり、「ファーストダウン」の時、10ヤード進めば新たな攻撃権が与えられることから、これを「ファーストダウン・アンド・10(テン)」と呼びます。省略して「ファーストダウン・10」あるいは「ファースト・アンド・10」ともいいます。
そして、4回の攻撃プレーの間に10ヤード以上前進できれば、その地点から新たな「ファーストダウン・10」が始まることになります。

攻撃チームはこうして「ファーストダウン・10」獲得を繰り返しながら前進し、相手のエンドゾーンを目指します。
守備側は攻撃チームの前進を阻止し「フォースダウン」まで追い込んで攻撃側から攻撃権を奪い取ることが目的です。

合計22人のごっつい男たちがボールを持てあっちこっち走りまわったり体当たりするのは、とにかく10ヤード以上ボールを運んでこの「ファーストダウン・10」を獲得すること、そしてそうはさせまいと邪魔することが目的なのです。