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2012年01月17日 06:07

アメフトルールこれですっきり簡単解説

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Good!
簡単とかいって本当に簡単だったら誰も苦労しない。

とはいえ、アメフトってなに?という方や、興味はあるがTVで試合をみても何をやっているのかよくわからないという方も多かろう。

そこで現在、今シーズンのクライマックス真っ最中のNFL(ナショナル・フットボール・リーグの略、アメリカン・フットボール最大の全米プロリーグ)をBSやCSでも放送しているので、これを機にひとつ観てみようという方のための、超基本ルール解説です。

アメフトはサッカーとほぼ同じサイズのフィールドに、攻撃チーム11人、守備チーム11人が入り、攻撃チームがラグビーボールによく似たピーナッツ型のボールを運び、相手のエンドゾーン(フィールドの敵側の端っこ、自分の方の端っこにも自分側のエンドゾーンがある)まで運び込めば得点が入る。時間内に多く点を取ったほうが勝ち。
と、こういうゲームです。簡単でしょ?

アメフトの基礎になったラグビーと違うのはプレーごとに区切りがありそれぞれのプレーで攻撃する側と守備側が決まっていること。
これは野球と同じです。
11人いる、は漫画のタイトルじゃなくて、サッカーと同じです。
サッカーやラグビーと違うのはそれぞれのプレーヤーに、野球のようによりはっきりしたポジションごとの役割分担があり、攻撃守備ともに、その役割で最大の能力を発揮することが求められることです。そういう意味では人間が行うチェスゲームあるいはターン制の戦略・戦術シミュレーションと考えることができます。

アメフトの最大の特徴は「ダウン」という考え方です。
この「ダウン」さえわかればアメフトのゲームがどのように進むのかが理解できます。
「ダウン」にはいくつかの意味がありますが、まずはもっとも試合進行にかかわる「ダウン」からまいりましょう。

アメフトでは攻撃側がボールを運び相手側のエンドゾーンを目指しますが、守備側はそうはさせまいと前進を阻みます。攻撃の前進がとまり、ボールの位置が確定すること、これを「ダウン」といいます。
正確にはボールを持ったプレーヤー(ボールキャリヤー)がボールを確保した状態で、体の部位のうち掌と足の裏以外の場所が、フィールドに触れたら「ダウン」となり、そこで攻撃プレーがとまります。
というわけで、まずは攻撃側がボールを持って前進する「ボールキャリー」と守備側の前進阻止による「ダウン」の繰り返しでプレーが進みます。
前進を繰り返し、相手エンドゾーン内にボールを持ち込めば(ボール自体が空中にあってもボールキャリヤーが確保していればOK。ラグビーのようにフィールドにボールを置く必要はない)これが「タッチダウン」となり、得点になるわけです。

野球のルールはご存知ですね。
野球の攻撃は無制限に行われるわけじゃありませんよね。3ストライクになれば、バッターは攻撃資格を失う、つまりアウトになり、他の理由も含めてアウトが3つになれば、攻撃側のチームは攻撃権を失って、攻守が交代する、つまりチェンジになる。
攻撃側は、最終目的の点を取るということのためにまず、アウトにならないようにプレーしなければならないし、守備側は、相手に点を与えないためにアウトを取るということを目的にプレーします。

アメリカン・フットボール、アメフトも同様です。攻撃側が無制限に攻撃できれば、どうやったっていずれはエンドゾーンにボールを持ち込み得点してしまうか、そうでなければ無得点で時間切れ試合終了。それでは試合になりません。

そこで、野球同様、攻撃側にはある制限が与えられます。
攻撃側はまず、4回プレーする権利を与えられます。野球で言えば3アウトになるまで攻撃できるのと同様です。
そして、攻撃側はこの4回のプレーの間に、スタート地点、最初にボールが置かれた場所から敵側に向かって10ヤード(アメリカは度量衡がヤード・ポンドだから)以上進むことができれば、もう一度4回プレーする権利が与えられるのです。
もし、4回のプレーの間に10ヤード以上進めなければ、野球のスリー・アウトと同様、攻撃権が相手に移ります。
そこで、攻撃側は、4回プレーのうちになんとしても、まず10ヤード以上進むことを目的にプレーすることになり、守備側はこれを阻止することが目的になります。

アメフトでは攻撃側のプレーを「ダウン」といい、4回の攻撃プレーをそれぞれ、「ファーストダウン」「セカンドダウン」「サードダウン」「フォースダウン」と呼びます。
ちょっと混乱しましたか?攻撃プレーは、最初に書いたように「ダウン」によって終了するので、攻撃プレーそのもののことも「ダウン」で言い表すわけですね。でも通常攻撃プレーは「ファーストダウン」~「フォースダウン」と呼ばれ単独で「ダウン」と言われることは普通ありません。単独で「ダウン」という場合は、まずは、常に攻撃プレー終了のことだと思ってください。
実際には「ダウン」は「攻撃プレー・攻撃権」の意味で使われることもあるんですが、それはまた後で。
攻撃側の最初のプレーつまり、「ファーストダウン」の時、10ヤード進めば新たな攻撃権が与えられることから、これを「ファーストダウン・アンド・10(テン)」と呼びます。省略して「ファーストダウン・10」あるいは「ファースト・アンド・10」ともいいます。
そして、4回の攻撃プレーの間に10ヤード以上前進できれば、その地点から新たな「ファーストダウン・10」が始まることになります。

攻撃チームはこうして「ファーストダウン・10」獲得を繰り返しながら前進し、相手のエンドゾーンを目指します。
守備側は攻撃チームの前進を阻止し「フォースダウン」まで追い込んで攻撃側から攻撃権を奪い取ることが目的です。

合計22人のごっつい男たちがボールを持てあっちこっち走りまわったり体当たりするのは、とにかく10ヤード以上ボールを運んでこの「ファーストダウン・10」を獲得すること、そしてそうはさせまいと邪魔することが目的なのです。