Books and Cartoon

洋書とカートゥーン、あといろいろ。

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01月30日
23:39

ものすごく久しぶり。

21世紀に入ってからいったい漫画の本というものを(アメコミのリーフ - 中綴じのぺらぺらなあれです - と同人誌は除く)どれだけ買っただろうか、と書くと大抵は数えられないくらい多量の場合が多いがこの場合、ほとんど思い出せない程度に少ない、つーかなんか買ったかな~てくらいに買っていないという意味。あ、去年は kick Ass を買ったね。映画みてすぐ買ったのだった。つまりそれ以来なのでほぼ1年ぶりだ。

で、買ったのはやはり外国の漫画「Anya's Ghost」。
結局洋書かよ、ということではありますが。
前から一部画像は見たことがあって、気にはなっていたんですが、ついまた、Amazonのあと1冊攻撃にあえなく撃沈。
日本の漫画同様、A5版にカバーという装丁ですが本文の紙はこれは薄めのアート紙でしょうかね。200ページを少々越えているので、日本のマンガ本とほとんど同じスタイルですね。

読む本がたまっているのでまだ読んでないんですが、買った理由のひとつが、その絵。
主人公は丸顔で、ギョロメで、そばかすで、だんごっ鼻で、やや太めといういわゆるかわいくないティーンの女の子。てか、まあ、漫画のキャラとしては不細工だけど、現実にはこんな人たくさんいる、というキャラクターですね。
日本の漫画では、こういうキャラクターでも大抵はその作家のレギュラーキャラクター(たいてはかわいい女の子という絵柄)で描いてありながら、かわいくないことにしておこう、という方法論が取られる場合が多いのですが、たとえば台詞で「あたしって、ふつーだし、あのこみたいにかわいくない」と言わせるなどですね、だいたい場合によっては一種類しか顔が描けない(その場合、服装、髪型や、アクセサリーなどで見分ける、というのはあえていうまでもないですね)人もいるわけですが、、「Anya's Ghost」の場合、上記のように「かわいくない」パーツでキャラクターを作ってそれをかわいく見せることができているわけですよ。

不細工なキャラクターを描くというのは、ただ単に不細工に描けばいいのでたいした苦労はいらないわけですが、不細工だけどかわいいキャラクターとなるとなかなかむずかしい。あえていっときますが絵が下手で不細工に見えるというのは除外。
美人じゃないけどかわいい。描き手の標準キャラクターではなく、意識してそのキャラクターをデザインしてそれができるかどうかというところがポイントですね。絵柄の問題もあるとは思いますけれど。
もちろん日本の漫画家でもそれができる人がいますが、多くの場合は、そういうことにしておこう、というのが多いのも事実だと思うんだな。
それだけに、不細工なキャラクター(特に女性キャラクター)を不細工に描いておいてそれでもかわいく、あるいは魅力的に(どんな日本語を使うかという問題でもありますが、英語でなら、attractive ということですかしらね)描く、ということには惹かれるものがある、とまあ、そういうことです。

01月25日
12:18

Savvy
author Ingrid Law 読了

Beaumont 一家には秘密がある。13歳になると、普通の人にはない不思議な力がそなわるのだった。長女の Mibs が13歳の誕生日を迎えようとしていたある日、父が事故にあい、意識不明のまま隣の州の病院に収容される。母と長男の Rocket は父の看護に。両親のいない誕生日、mibs は自分の savvy が眠っているものを起こす力であることを知り、不本意ながら教会で開かれた誕生パーティーを抜け出して、意識の戻らない父のために、病院のある街をめざすのだったが・・・。

いや、面白かった。
自分でもまだはっきりとはつかめない不思議な力を頼りに父のために行動を起こす Mibs (Mississippi)。だが行き当たりばったりの冒険は思い通りには運ばない。病院のある街から、教会に聖書を売りにきたピンクのバスにだまって乗り込んだのはいいものの、配達のために逆方向に走り出すバス。道ずれになった兄の Fish 。Mibs に好意的な教会の子供 Will とちょっとばかり不良なその姉 Bobbie。いつの間にかバスにいた無口な弟の Samson 。このキャラクターたちが絶妙。また、思わぬ客を運ぶことになったバスの運転手、Lester に、車の故障で困っていたところをバスに拾われるウェイトレスの Lill。この2人がまたいい。この二人の不完全な大人たちが、Mibs はもちろん子供たちに大きな影響を与えることに。

Savvy(本来の意味はよく精通した実用的な知識、あるいは、よく知ること。読んでいくとああそういうことなのかと納得するいいタイトルです。) とはいわゆる超能力だけど、いつも思うのだが、欧米の小説はこういう「能力」や「魔法」の組み立てが本当にうまい。
続編も出ているので、これも楽しみ。

ちなみにこの作品は2009年のニューベリー・オナー作品。ニューベリー賞にノミネートされた候補作です。同年のニューベリー賞はNiel Gaiman「The Graveyard book」でした。

01月25日
10:00

雨の中、こちらも壮絶な競り合いになりましたが、どっちにころぶかわからない試合はOTを制してNYジャイアンツの勝利。
しかし、本当にいい試合が続きますね。

これであれですか2007年(試合は2008年)のスーパーボウルの再戦ですね。
NYジャイアンツ対ニューイングランド・ペイトリオッツ。
前の対決では奇跡の逆転劇で勝利したのはマニング率いるジャイアンツ。ニューイングランドの雪辱なるか。これもおもしろい対決になるでしょうね。

01月23日
08:55

負けたー!!

我がボルチモア・レイブンズはニューイングランド・ペイトリオッツとAFCチャンピオンシップを戦い、善戦むなしく20対23で敗戦。

予定通り20点ゲームにもちこんだものの、後一歩だった。不安視されていたオフェンスも奮闘した。ディフェンスはニューイングランドのハイパーオフェンスを結果23点に押さえ込み、ターンオーバーも奪って主導権を渡さなかった。厳しい競り合いになったが、まさか、キックが勝敗を分けようとは・・・。これがNFL、アメリカン・フットボールの恐ろしさなんだなあ。一つ前のエントリで、キックが試合を左右すると書いていたものの、まさにそういう結果と相成りました。しかしよく戦った。ありがとうボルチモア・レイブンズ。次だ、来年こそは。

これでニューイングランドがスーパーボールへ。今現在試合中のNFCチャンピオシップ、ニューヨーク・ジャイアンツ対サンフランシスコ・49ナーズの勝者と戦うことに。東西海岸チームの戦いの行方やいかに。

01月19日
15:10

アメフトは選手の入れ替えに、(一部入れ替わり不能なポジションもあるが、基本的にあらかじめ登録しておけば)ほとんど制限がない、というめずらしいスポーツです。ただし、ポジションにより要求される能力に大きな違いがあるために、誰もがどのポジションにもつけるというわけではありません。逆に能力が高ければ、さまざまなポジションにつくことができます。
また、チームの持つ基本ユニットが、攻撃、守備、キック、リターン、と4種類あるため、別々のメンバーを用意するとこれだけで44人必要になります。しかし大丈夫。NFLの場合ベンチ入りできるメンバー(「ロースター」といいます)は現在53人。攻撃、守備専門要員もいますが、場面によっては同じ選手が攻撃に参加したり、リターンに参加したりすることもあります。どの選手に何をさせるか、誰をどこのポジションで使うかはチームの自由裁量で、基本的に変更不可能なポジションでもあらかじめ申請することで、ルール上「パス」をレシーブできない「ライン」の選手が「タイトエンド」として「パス」攻撃にレシーバーとして参加することもできるのです。
また、消耗の激しいポジションには必ず交代要員が用意されていて、適時入れ替えますし、同じ「ランニングバック」でも、突破力が高い選手や、短いヤードを確実に獲得する当たりに強い選手など、それぞれの得意なプレーにあわせて交代します。

そんなアメリカンフットボールですが、ほぼ交代要員がいないというポジションがあります。それが「キッカー」です。
アメリカン・フットボールではフットボールといいながら、足でボールに対してプレーできるのはこの「キッカー」だけです。キッキングのとき意外はキッカーも含めて足でボールを蹴ってはいけないのです。

「キッキングプレー」に登場する「キッカー」は、足でボールを蹴ることで、「パント・キック」によって自陣エンドゾーンから敵を遠ざけたり、タッチダウンが狙えない場合に「フィールドゴール」で得点をあげるという、重要な役目があるのですが逆に言えば、それ以外ではプレーに参加しないという本当の専門職です。そしてもう2人、キッキングゲームのときに必要になるのが「ロング・スナッパー」と「ホルダー」という選手です。

「キッキング」には2つの種類があります。ひとつは静止したボールを蹴る「プレース・キック」。これは「キック・オフ」や「フィールドゴール」の時の「キッキング」です。
もうひとつが「ドロップ・キック」これは、「キッカー」が手に持ったボールを落下させ、そのボールを蹴るプレーで「パント」の時のプレーです。
「プレースキック」「パント」それぞれに必要なキックの技能が異なるため、チームは普通、「プレース・キック」専門の「プレース・キッカー」と「パント」専門の「パンター」の2人を用意します。
とうことは、めったにないことですが、もしどちらかの「キッカー」が怪我などで出場不可能となると、ひとりの「キッカー」が両方の「キック」をしなければならなくなり、とたんにどちらの場合でも専門外の「キック」の成功率が下がってしまいます。実際NFLでは「プレースキッカー」が負傷退場し「フィールドゴール」を「パンター」が蹴ったということもありました。その上さらに「パンター」までいなくなったら、あるいはもともと一人の選手がキックを担当していたら、当然だれかキックのましな選手が代わりをつとめなければなりません。そういうこともNFLではありました。

「キッキング・プレー」は主に「キックオフ」と「フィールドゴール」「パント」そして「トライ・フォー・ポイント」がありますが、「キックオフ」以外のプレーでは「キッカー」以外に専門のプレーヤーがプレーに参加します。
一人は「ロング・スナッパー」という選手です。
攻撃プレーは「センター」がボールを「スナップ」することで始まりますが、「フィールドゴール」の場合には、「キッカー」がスクリメージラインから、あらかじめ7ヤード、「パント」は「パンター」がその倍の距離、下がった場所に位置します。これは「キック」を守備チームに邪魔されないように、あらかじめ距離を置く必要があるからです。「フィールドゴール」は普通「サードダウン」の後の「フォースダウン」のプレーです(実際にはいつ蹴ってもかまいません。途中でやめた場合は通常の「ダウン」となります)。失敗すればその場で「フォースダウン」終了になってしまいますし、万が一「インバウンズ」で守備選手がボールを取れば「ターンオーバー」となってしまいます。「パント」も「サードダウン」後のプレーで、攻撃権は放棄しているためボールを蹴ってしまえば「フォースダウン」とはなりませんが(つまり逆に言えば蹴らなければ「パント」にならず、「フォースダウン」扱いになるわけです)、どちらも守備チームと向かい合った状態でプレーすることになり、ボールが「スナップ」されれば守備選手は「キック」成功を阻止しようと蹴られたボールを叩き落すため、スクリメージランを越えてボールに向かって殺到します。攻撃チームはこれを「ブロック」でとめますが、時には守備選手が「ブロック」を突破して蹴られたボールを叩き落すことがあるのです。
スクリメージラインの後方7ヤードで「キック」するために、「スナッパー」はボールを7ヤードの距離「スナップ」しなければなりません。これが意外と難しく、そのため「オフェンスライン」の「センター」とは別に、「ロング・スナッパー」という「キッキングプレー」専門の「スナッパー」を用意するのです。

「パント」の場合、さらに長い距離「スナップ」されたボールは「パンター」が直接受け取り、「ドロップキック」による「パント」を行いますが、「フィールドゴール」は成功率を上げるため静止したボールを蹴らなければなりません。(実は「ドロップキック」でも狙えるとルールブックにあるそうですが、NFL関係者はもちろん現在地球上に生存するほとんど誰も「ドロップキック」による「フィールドゴール」を見たことはないそうです)そのため「キッカー」とは別に「ロング・スナップ」されたボールを「キッカー」のために保持する「ホルダー」という選手が必要になります。
つまり「フィールドゴール」の場合、「ロング・スナッパー」が7ヤード後方に「スナップ」し、「ホルダー」がボールを支え、「キッカー」がボールを蹴る、というプレーが行われます。
「フィールドゴール」は試合を左右する重要なプレーなので、この3つのポジションには「キッキング・ユニット」として専門の選手をそろえるチームがほとんどですが、「ホルダー」は他のポジションの選手がかねることもままあります。「クウォーターバック」が「ホルダー」役を務めることもあるんですよ。それがある映画のネタ(「エース・ベンチュラ」ですが)になったこともありました。

「キッキング」には4つのプレーがあると前に書きましたが、「キックオフ」「フィールドゴール」「パント」の他に「トライ・フォー・ポイント」の時の「キック」があります。

攻撃チームが「タッチダウン」を奪って得点すると。ボーナス・プレーとして、「トライ・フォー・ポイント」を行います。
これに成功すれば「タッチダウン」の得点の上にさらに得点を加えることができます。「タッチダウン」の後のボーナスポイントを「ポイント・アフター・タッチダウン」といいます。
「トライ・フォー・ポイント」はエンドゾーン前2ヤードの位置にボールを置き、そのスクリメージランから再びエンドゾーンにボールを持ち込むプレーと、同じく2ヤードの距離から「フィールドゴール」と同様に「キック」でゴールポストの間にボールを蹴りこむプレーの2種類があります。
通常は「キック」で望みます。このときには1点加算されます。
エンドゾーンにボールを持ち込めば2点が加算されるので、このプレーを「2(ツー)ポイント・コンバージョン」と呼びます。
試合の進行具合によっては、時に、どうしても2点獲得しなければならなくなる場合があるわけです。
「キック」で1点を狙う場合は単に「トライ・フォー・ポイント」と呼ばれます。
この場合の「キック」は「フィールドゴール」と同じキッキングチームでおこなわれます。成功すれば得点。どんな形で失敗しても、単にボーナス点がはいらなかっただけ、という結果になります。「2ポイントコンバージョン」も同様で、どのようなかたちで失敗しても単に無得点となるだけです。たとえば「パス」が「インターセプト」されそのまま守備選手が走ってキッキングチーム側のエンドゾーンまでボールを持ち込んでも「お疲れ様」というだけになるわけです。時々ターンオーバーと勘違いして真ん中ぐらいまで走って(リターンのつもり)から、気がついてストップする選手がいます。まあ、それだけ普段の守備プレーが体にしみこんでいるということでもあると、いえばいえなくもなくなくない・・・。プロなのに・・・。

「キックオフ」の時の「キッキング」ではボールはあらかじめ静止状態でフィールド上に置かれているため「スナッパー」も「ホルダー」も必要ありません。

「キッキングチーム」のほかのメンバーは攻撃守備の選手から選ばれて、編成されます。
「キックオフ」の場合、相手チームは「リターン」を行う「リターンチーム」を投入してきます。そのため、キッキングチームには「リターン」阻止のために「リターナー」に確実に「タックル」する能力が求められます。
「リターンチーム」は専門の「リターナー」を用意する場合もありますが、その選手も実際は「ランニングバック」や「ワイドレシーバー」の交代要員としてそのポジションで登録されている選手です。他の選手はキッキングチーム同様に攻撃守備要員から選ばれて参加します。「リターナー」を助けるために「ブロック」するのが彼らの役目です。
「パント」と「フィールドゴール」の場合、攻撃チームは「スナップ」後に「フォースダウン」の通常攻撃に切り替えるというトリックプレーを仕掛けてくることがあるため、守備選手がそのままプレーすることになります。「パント」では「リターナー」のみが「セイフティ」などの「ディフェンスバック」と入れ替わったり「セイフティ」がそのまま「リターナー」を勤めたりします。

01月19日
06:44

次は守備チームの11人です。
守備チーム、ディフェンス・チームは現在その配置に主に2つの種類がありますが、多くのチームが採用している「4-3(フォー・スリー)ディフェンス」と呼ばれる守備チームをみてみましょう。

ライトガード(ディフェンス・ガード)
レフトがード(ディフェンス・ガード)
ライトタックル(ディフェンス・タックル)
レフトタックル(ディフェンス・タックル)

ラインバッカー(ミドル・ラインバッカー)
ラインバッカー(アウト・ラインバッカー)
ラインバッカー(アウト・ラインバッカー)

コーナーバック(ライト・コーナーバック)
コーナーバック(レフト・コーナーバック)
セーフティー(フリー・セーフティー)
セーフティー(ストロング・セーフティー)

この11人が基本パッケージです

最初の4人は「ディフェンス・ライン」と呼ばれ、スクリメージラインに沿って位置する最前線の選手です。役目は攻撃チームの「オフェンス・ライン」を破ってクウォーターバックやランニングバックに「タックル」し可能な限りすばやく「ダウン」させることです。
「パス」守備で積極的にクウォーターバックに向かってプレーすることを「パス・ラッシュ」といい、攻撃チームがクウォーターバックを守ることを「パス・プロテクト」といいます。また、「パス」を投げる前のクウォーターバックに「タックル」して「ダウン」を奪うことを「クウォーターバック・サック」あるいはただ単に「サック」といいます。
「ディフェンス・ライン」は「パス」攻撃に対して、クウォーターバックに「パス・ラッシュ」をかけ、攻撃チームの「パス・プロテクト」を破って「クウォーターバック・サック」を狙うわけです。
「サック」が成功すれば、攻撃チームはスクリメージラインから下がった位置で「ダウン」することになり、大きな「ロス」になってしまいます。つまり守備チーム、ディフェンス・チームにとって「クウォーターバック・サック」はビッグプレーというわけです。

次の3人「ラインバッカー」は守備チームの要。「ディフェンス・ライン」のすぐ後方に位置しますが、「ディフェンス・ライン」に混じってスクリメージラインにそって位置することもあります。
目的は「ディフェンス・ライン」と同様ですが、「ラインバッカー」はより多くの役目を果たします。
「ラン」守備の場合、「ライン」と並んで最前線でボールキャリヤー「ランニングバック」に対する壁となりますが、あらかじめ「ライン」の後方に位置しておいて「ライン」にあいた隙間から「ランニングバック」が走り出ようとするタイミングで「タックル」したり、この開いた穴から逆に攻撃側に進入し、スクリメージライン到達前の「ランニングバック」に「タックル」することが目的です。3人いる「ラインバッカー」は誰がどこを塞ぎ、誰がどこから進入するか、誰が「ランニングバック」の突破に「タックル」するかをプレーごとに判断します。
「パス」守備の場合には、ひとつは「ライン」とならんで「オフェンス・ライン」の「パス・プロテクト」を突破し、「クウォーターバック・サック」を狙います。特に「ラインバッカー」が仕掛ける「パスラッシュ」を「ブリッツ」と呼ぶことがあります。スクリメージラインから、あるいはスクリメージラインやや後方から数歩の助走を取って「スナップ」と同時に攻撃側に走りこみ、一気に「サック」するイメージから「ブリッツ(電撃)」と呼ばれるプレーです。なぜそんなことが可能なのかは、また後で。
また「パス」守備では「ダウンフィールド」に出てくる攻撃側レシーバー、主に「タイトエンド」やフィールドの内側にはいってくる「ワイドレシーバー」に対して「パス」を防ぐためのプレーを行う場合もあります。「パス」を防ぐためにレシーバーをマークしてプレーすることを「パス・カバー」といいます。「ラインバッカー」が全員あるは何人かで「ブリッツ」をしかれば当然その分だけダウンフィールドの守備、つまり「パス・カバー」が手薄になってしまいます。「ラインバッカー」は、状況を見てそれぞれのプレーを使い分けなければいけないわけです。また「ゾーン・ブリッツ」という「対パス守備」があり、これで対抗することもあります。

「ディフェンス・ライン」が4人、「ランバッカー」が3人、このタイプの守備を「4-3ディフェンス」と呼びます。
「ディフェンス・ライン」が3人、「ラインバッカー」が4人、の場合は「3-4(スリー・フォー)ディフェンス」です。
プレーヤーの能力や、ディフェンスの考え方によってそれぞれのチームがチーム事情にあった体型を採用しています。

攻撃側に司令塔「クウォーターバック」がいるように守備チームにもリーダーがいます。大抵は「ラインバッカー」の誰かがチームリーダーです。ポジション的にも攻撃側のプレーを把握しやすい位置にいるからでもあります。攻撃側のプレー選択「プレーコール」を読み、どういう守備体型をしくのかをチームに指示するのが役目です。「ラン」か「パス」か、「ラン」であれば攻撃チームはどこを突破して来ようとするか、右か左か中央か、あるいは「ラン」と見せかけて「パス」かもしれない。何人で「パス・ラッシュ」を仕掛けるか、あるいは「パスラッシュ」の人数を減らし「パス・カバー」を厚くするのか。攻撃側同様、守備チームもプレーごとに作戦をめぐらし、対抗するわけです。

「コーナーバック」と「セイフティ」をあわせて「ディフェンス・バック」と呼びます。守備チームが守るのは「ダウンフィールド」ですが、守備側から見ればバックフィールドでもあるからです。また最前線でプレーする「ディフェンス・ライン」と「ランバッカー」の後方に位置することから「セカンダリィ(第2列、第2陣の意味)」ともよばれます。

「コーナーバック」は「パス・カバー」専門のプレーヤーです。主な仕事はダウンフィールドに出てくる「ワイドレシーバー」に対する「パス・カバー」です。普通一対一で「ワイドレシーバー」と対決することになります。優秀な「コーナーバック」がいれば「ワイドレシーバー」のパスキャッチをことごとく防ぎ、「パス」により前進を阻むことができるわけです。逆に「コーナーバック」がミスを犯せば、攻撃側に大きな「ゲイン」を許すことにもなります。

二人の「セイフティ」、「フリー・セイフティ」と「ストロング・セイフティ」は守備チームの最後方に位置している選手です。
「ラン」守備では、「ディフェンス・ライン」「ラインバッカー」を突破してダウンフィールドに出てくるボールキャリヤー「ランニングバック」に対する最後の守りです。ここを突破されてしまえば後は無人のフィールドで「タッチダウン」必至となってしまいます。
「パス」では主に「コーナーバック」を助けて「パス・カバー」を行いますが、2人以上のレシーバーがいる場合コーナーバックがマークするレシーバー以外のレシーバーのマーク役にまわることもあります。
「ワイドレシーバー」に「パス」が投げられた場合「コーナーバック」が「ワイドレシーバー」のキャッチを阻止できなければ「ラン・アフター・キャッチ」を「タックル」で防ぐためにバックアップとしてその場に駆けつけます。また、「ワイドレシーバー」が「コーナーバック」を振り切ってダウンフィールドの内側に入り込んだような場合には「コーナーバック」からマークをひきつぎ「ワイドレシーバー」と対決します。
「セイフティ」は2人がそれぞれダウンフィールドの右側左側を守ります。スクリメージラインに並んだ攻撃チームの「センター」をはさんで人数の多い側(普通「タイトエンド」がつく側ですね、「タイトエンド」は大抵一人なので左右どちらかの人数が一人多くなるわけです)を「ストロングサイド」といい、この「ストロング・サイド」に守備位置を取るのが「ストロング・セイフティ」です。二人の「セイフティ」の役目に違いはありません。
「セイフティ」の守備範囲は非常に広く、また攻撃プレーによって様々な判断とプレーが要求されるため汎用性の高い能力が求められます。

「コーナーバック」と「セイフティ」は時に、本来の守備位置から離れ、「ディフェンス・ライン」「ラインバッカー」とともに「パスラッシュ」を仕掛けることがあります。「コーナーバック・ブリッツ」「セイフティ・ブリッツ」と呼ばれるプレーです。攻撃側にとっては、「パスラッシュ」に余計な人数が参加することで「パス・プロテクト」の人数が足りなくなり、一気に「サック」されてしまう可能性があります。逆に、守備側にとってはダウンフィールドの選手が欠けることになり、「サック」に失敗すれば、たとえば「ブリッツ」をしかけた「コーナーバック」の到達前に「パス」を投げられてしまえば「パス」がやすやすと成功してしまうかもしれないわけです。ですからここぞという時、たとえば「ファーストダウン」更新には「パス」しかない、というような場面で行われるスペシャル・プレーです。

攻撃チームがプレーの目的によって選手を入れ替えるのと同様、守備チームも選手を入れ替えることがあります。たとえば「ラインバッカー」を一人減らして「セイフティ」を5人目の「ディフェンス・バック」として加える体型で、「ニッケル・バック」と呼ばれます。「パス」攻撃に対抗する陣形ですね。あるいは逆に「セイフティ」を減らし、「ランバッカー」を増やすこともあります(3-4の場合ではラインバッカーが5人ということになります)。「ラン」と短い距離の「パス」に対抗する陣形です。どちらも攻撃側のプレーを読んで決め打ちする陣形になるわけです。

守備チームは守備といいながら、実は積極的に攻撃チームに対して「守備」を仕掛けていきます。時には「ターンオーバー」で攻撃権を奪いとりそのまま「タッチダウン」してしまうこともあるのです。
「攻撃は最大の防御」といいますが、アメリカン・フットボールでは「防御は最大の攻撃」でもあるのです。


攻撃チーム、守備チームそれぞれのプレーヤーが、それぞれの特別な得意技をもってプレーするのがアメリカン・フットボールの面白いところです。
時にはそれこそ「あっ」というようなスペクタクルなプレーや「なんじゃそりゃ?」というほとんど漫画のようなシーンが飛び出すこともありますよ。「ワイドレシーバー」などは1シーズンに一回くらいは重力を無視したプレーをします。いや、マジで。

01月19日
04:26

ここまでアメフトの試合の進行具合をみてきましたから、次はプレーヤーについてみてみましょう。
フィールドでプレーする攻撃、守備の22人のプレーヤーはチェスの駒のようにそれぞれの役割だけでなく、できることできないことまでが決まっています。
また、名称がちょっとややこしいのは、「配置による名称」と「役割による名称」があり、この二つが違う場合があるからです。
ではまず攻撃側から。

攻撃チーム、オフェンス・チーム11人の基本パッケージ。

センター(スナッパー)
ライト・ガード(オフェンス・ガード)
レフト・ガード(オフェンス・ガード)
ライト・タックル(オフェンス・タックル)
レフト・タックル(オフェンス・タックル)

クウォーター・バック

フル・バック
テイル・バック(ランニング・バック)
ワイド・レシーバー
ワイド・レシーバー
タイトエンド

最初の5人は「オフェンス・ライン」または「ラインメン」と呼ばれ、スクリメージランを挟んで守備チームと向かい合う最前線の選手です。中央に「センター」そのすぐ右に「ライトガード」左に「レフトガード」、その外側にそれぞれ「ライトタックル」と「レフトタックル」が位置します。
この5人は5人で1ユニット。必ず攻撃プレーに参加します。
「ラン」プレーの時には、「ブロック」によって守備選手のバックフィールド進入を防ぎ、ボールキャリヤーのために道を確保することが役目です。
「パス」プレーでは、パスを投げるクウォーター・バックを守備チームの「パスラッシュ」「ブリッツ」から守るための盾になります。
「パス」プレーではオフェンス・ラインの5人はパスが投げられるまで、「スクリメージライン」を越えて「ダウンフィールド」に入ることができません。またこの5人には「パス」を受ける資格がありません。「パス」されたボールを受けてしまうと「反則」になってしまいます。
5人の「オフェンス・ライン」こと「ラインメン」は、個人で目立つようなことはありませんがもっとも重要なポジションであるといえます。「ラン」「パス」ともに、この5人の活躍が成功の鍵を握っています。彼らが守備チームを牛耳ってクウォーターバックを守り、ボールキャリヤーの道を開くことが勝利を招きます。

オフェンス・ラインの一人「センター」には特別な役目があります。それはプレー前、スクリメージライン上にあるボールに手を置き、クウォーターバックの合図でそのボールを自分の後ろに位置するクウォーターバックに渡す仕事があるからです。これを「スナップ」といい、「スナップ」する選手を「スナッパー」といいます。「センター」は「スナッパー」でもあるわけです。
プレーはボールが「スナップ」された瞬間から始まります。ボールが「スナップ」されるまで、攻撃守備ともにスクリメージラインを越えて相手のフィールドに侵入してはいけません。
オフェンス・ラインで特に重要な選手がもう一人います。それは「ライトタックル」または「レフトタックル」です。
クウォーターバックが右利きなら「レフトタックル」左利きなら「ライトタックル」になります。
「パス」プレーの時、クウォーターバックは「スナップ」を受けると、ボールを投げる体制を取るためスクリメージラインに対して半身の状態になります。このとき、右利きなら右斜めを向き、左利きなら左斜めをむくことになり、どちらの場合も向いたほうの反対側が死角になります。死角から迫る守備選手に対してクウォーターバックは無防備になります。この死角を守るのが「オフェンス・タックル」の役目です。

「クウォーターバック」はチームの司令塔です。
普通「クウォーターバック」はセンターのすぐ後ろに位置し、「センター」から「スナップ」されたボールを受け取ります。攻撃プレーは「クウォーターバック」がボールを持った瞬間から様々に展開していきます。
「クウォーターバック」は多忙です。攻撃プレーの時、ベンチにいるオフェンスコーチ(監督であるヘッドコーチ場合もあります)からのどんなプレーを行うかの指示「プレーコール」を他の選手に伝え、時には守備の配置を見てその場で「プレーコール」を変えたり(「オーディブル」といいます)、「スナップ」のタイミングを決定し、「ラン」プレーではボールキャリアにボールをわたし、「パス」プレーでは「パッサー」としてボールを投げる役目をする攻撃プレーの中心選手です。「クウォーターバック」の力だけで試合に勝てるわけではありませんが、「クウォーターバック」の能力が優れていなければ試合に勝つことはかなり難しくなるのです。

クウォーターバックの後方に位置するのが「フルバック」と「テイルバック」の二人です。
「フルバック」は「ラン」の時にはボールキャリヤーとなる「テイルバック(ランニングバック)」のすぐ前を走り、ボールキャリヤーに対する守備の「タックル」を「ブロック」で防ぐ役目を担います。「ラン」に対する守備チームの壁を直接突き崩す役目というわけです。
「パス」の場合には「ラインメン」と同様にクウォーターバックの守りにつくのが普通ですが、時には前進して「パス」をキャッチすることもあります。
しかしやはり「フルバック」の基本プレーは味方の攻撃を助けるための守りのプレーです。「縁の下の力持ち」という言葉がぴったりあてはまるポジションです。
「テイルバック」は通常「ランニングバック」と呼ばれる選手が担当します。実際たいていの場合「ランニングバック」と呼ばれます。
「ランニングバック」は「ラン」プレーの時の攻撃チームの主役です。
「ラン」プレーの時、「ランニングバック」の役目はその名の通りクウォーターバックからボールを手渡されてボールキャリヤーとなり、「オフェンスライン」が押しとどめる守備チームの隙間を狙って敵陣へ向かって走りこむ役目を担います。まさに体当たりの仕事です。時には1ヤードの前進のために全力で真正面から守備チームの壁に突撃していきます。守備チームの「タックル」をもっとも受ける選手でもあり肉体的にも精神的にも最高のタフネスが求められると同時に機敏な動きと数歩走っただけで全速力に到達する特別な足の速さも必要です。
「パス」プレーの時には、クウォーターバックの守りにつきますが時には、近距離でのパスキャッチを受けることもあります。

「ランニングバック」が「ラン」プレーの主役なら「パス」プレーの主役が「ワイドレシーバー」です。
「ワイドレシーバー」は通常スクリメージラインに沿って左右に一人づつ配置されます。その役目はその名の通り、「パス」プレーの時、クウォーターバックが投げるパスを「インバウンズ」でキャッチすることです。「アウト・オブ・バウンズ」でキャッチしたり、インバウンズでもキャッチできなければ「パス失敗」です。守備チームの妨害をかわし、パスをキャッチすればボールキャリヤーとなって「ラン」プレーを開始しますが、守備選手はそうはさせまいと「キャッチ」の瞬間を狙って「タックル」してきます。パスキャッチのため飛んできたボールを守備選手の妨害のなかででも確実に取る能力はもちろん、パスされたボールが落下してくる場所へ守備チームより早く到達する走力や、そこに到達するまでに守備選手のマークを振りほどく機敏さ、「タックル」に耐えるタフネス。「ラン・アフター・キャッチ」のための走力などの高い身体能力が求められる花形ポジションです。
「ラン」プレーのときでも「ワイドレシーバー」は「ランニングバック」のために囮となってダウンフィールドに走りこみます。守備選手の何人かがパスを防ぐために「ワイドレシーバー」についてくることで、守備選手を分けることが目的です。また、「ランニングバック」が守備チームの第一線を突破してダウンフィールドに走り出たときには、これを「タックル」しようとする後方に位置する守備選手を「ブロック」する役目も受け持ちます。

「タイトエンド」は特別なポジションです。通常は「オフェンスライン」とともにスクリメージラインに沿って左右どちらかの「オフェンス・タックル」のすぐ外に位置します。
「ラン」の時には「オフェンスライン」と同様に守備チームを「ブロック」。
「パス」の時にはクウォーターバックのための「ブロック」だけでなくダウンフィールドに出て「パスキャッチ」もします。また、最前線からダウンフィールドに走り出ることができる(オフェンス・ラインはできません)ので「ワイドレシーバー」のための囮になることもできますし、「ワイドレシーバー」の「パスキャッチ」後には「ラン・アフター・キャッチ」のための「ブロック」要員にもなります。
「オフェンス・ライン」と並んで最前線で「ブロック」するタフネスと「ワイドレシーバー」のように「パス」を受ける能力の両方が要求され、状況に応じてすばやく目的を切り替えることのできる汎用(ユーティリティー)プレーヤーが「タイトエンド」です。

この11人が基本ユニットですが、状況に応じて選手が入れ替わることがあります。たとえば「フルバック」のかわりに3人目の「ワイドレシーバー」を入れたり、「タイトエンド」を入れて「オフェンス・ライン」の左右に「タイトエンド」を配置することもあります。「フルバック」ではなく「ランニングバック」のかわりに「ワイドレシーバー」「タイトエンド」を入れる場合もあります。「タイトエンド」を抜いて「ワイドレシーバー」を入れることもします。
それぞれどういう状況でどんなプレーをどんな目的で行うかで、決まります。
たとえば「ワイドレシーバー」を3人にすれば普通明らかに「パス」狙いですが、そうと見せかけて「ラン」プレーなどということもわりとしょっちゅうあったりします。

01月17日
23:55

タイトルを正確に表現すると「僕らの見方」となります。

今月は日本映画専門チャンネルで「鋼鉄の巨人」特集です。
「鋼鉄の巨人」は「こうてつのきょじん」ではなく「スーパージャイアンツ」と読みます。
日本SF映画黎明期のころの作品で、宇津井健主演のスーパーヒーローSF映画。映像化された日本初のスーパーヒーローといわれています。
なんせ1950年代のおはなしです。
「鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)」は地球の平和を守るため宇宙のあっち方から飛んできた無敵のスーパー宇宙人。普段は颯爽とスーツを着こなすダンディなそこいら辺のおじさんに身をやつして悪のたくらみを探偵し、いざとなるとスーパージャイアンツとして、さっそう悪に立ち向かうのでありました。ありがとうスーパージャイアンツ。日本の偉い人も良い子のみんなもみんな感謝しているよ。

そんなスーパージャイアンツなんですが、いま天文学の先生が、空飛ぶ円盤を見たわ、スーパージャイアンツのおじさんが地球へ来ているんだものきっと悪いことが起きるわ、とか子供たちが言ってるのを聞いて、「いいかい君たち、円盤なんてものはみんないいかげんなでたらめなんだよ」とかいいやがりますのですよ。あんた、スーパージャイアンツが宇宙のあっちから日本に来てるのにその言い草はねえだろ(すでに一度地球で活躍したスーパージャイアンツの存在は一般的に知られているから)。
しかしこの手の台詞(物語り全体から見ればその設定そのものを否定してしまうようなおかしな台詞)は意外と今でもあったりするので、昔の映画とわらってもいられないのであった。

「鋼鉄の巨人(スーパージャイアンツ)」自体は意外とまじめに作ってあって、お金もそれなりにかかっているし、まともな映画だといえる(かもしれない)んじゃないかな。第1・2話は強力な水爆を製造し世界征服を狙う悪のアトム団の陰謀をくじき、今日やってる第3話では地球侵略を狙うなぜか集団で意味不明な南国のファイヤーダンスや前衛モダンバレエを踊りまくる悪辣な宇宙人を相手に日本の子供たちの平和を守るため戦うのであった。頼むぞジャイアンツ。なぜ、ジャイアントではなく、ジャイアンツなのか、というのはよくわからないけどね。なにしろ相手はほら、宇宙人だし。

01月17日
23:14

なんとなくあのごちゃごちゃっとプレーヤーが団子になってボールを追いかけて鬼ごっこするアメフトが、どういう目的でプレーしているのかわかってきましたか?

基本は「ダウン」です。
攻撃側はまず「ファーストダウン・10」の状態からはじまり、4回の「ダウン」で、10ヤード以上をゲインして新しい「ファーストダウン」の獲得を目指しましす。
守備側は攻撃側の選手の「ラン」による前進を「タックル」によって阻止します。「ラン」する選手以外の攻撃選手は守備選手を「ブロック」して「ラン」選手に対する「タックル」を防ぎ、「ラン」による前進を助けます。
パス攻撃に対しては「パッサー」にたいする「パスラッシュ」で対抗し、パスが投げられれば、まず空中にあるうちにボールに触れることで「レシーバー」がボールを「キャッチ」することを阻みます。レシーバーがボールに触れればこれに対して「タックル」し、キャッチを阻みます。レシーバーがボールをキャッチすれば「パス」成功、でその地点までゲインしたことになり、守備側はレシーバーの「ラン・アフター・キャッチ」を防ぐために「タックル」して「ダウン」させようとします。パスをキャッチしたレシーバー以外の選手は「タックル」を防ぐために「ブロック」で、レシーバーの「ラン・アフター・キャッチ」を助けます。
こうして攻撃側は「ファーストダウン」の更新を続け、最終的に相手チームの「エンドゾーン」にボールを持ち込むことで「タッチダウン」を奪って得点します。
守備側は「ファーストダウン」の獲得を阻止することで、最終的には攻撃チームの「タッチダウン」を防ぎ、攻撃権を奪い取ることが目的です。

試合は「キック・オフ」から始まります。「キッキングチーム」の蹴ったボールを受けた「リターンチーム」の「リターン」が最初のプレーです。
「リターン」が止まった位置から、スクリメージラインを挟んで「攻撃と守備」のプレーが始まります。「ファーストダウン」が更新できなければ攻撃チームは攻撃権を放棄、「パント」で自陣のエンドゾーンから相手チームを遠ざけます。相手エンドゾーンが近ければ「フィールド・ゴール」での得点を狙います。しかし攻撃側としては相手エンドゾーンにボールを持ち込んで、「タッチダウン」による得点を挙げることが最も重要な目標になります。
「フィールド・ゴール」あるいは「タッチダウン」で得点すればそこで攻撃側のプレーは終了し、得点したチームの「キックオフ」から今度は相手側の攻撃が始まります。

これが基本的な試合の流れです。

アメリカンフット・ボールは時間制限のあるゲームです。
基本的にひとつの試合は60分。
これを15分づつ4つに区分し、ひとつの区分を「クウォーター」と呼びます。最初のクウォーターから順に「第1クウォーター」「第2クウォーター」「第3クウォーター」「第4クウォーター」といい、「第1、第2クウォーター」が前半、「第3、第4クウォーター」が後半です。前半と後半の間にはインターバルが設けられています。
また試合開始の「キックオフ」は前半第1クウォーターのはじめと後半第3クウォーターのはじめに行われます。第1から第2クウォーターおよび第3から第4クウォーターへ移る時は、エンドゾーンの入れ替えつまり攻撃方向の入れ替えのみがおこなわれ、プレーそのものは続けて行われます。後半開始時にもエンドゾーンの入れ替えが行われ、「キックオフ」は前半の「キックオフ」での「リターン」側と「キック」側も入れ替わってプレーします。つまり前半開始時に「キックオフ」でキックしたチームが後半開始時にはレシーブするわけです。
試合時間合計60分の間に、より多くの得点を挙げたチームが勝利することになります。

アメフトはサッカーやラグビーと同様の時間制限型のゲームですが、アメフトでは時間を減算していきます。つまり開始時間からどれくらい経ったかではなく、残り時間がどのくらいかでプレー時間を計っていきます。各クウォーターは15分なのでこの15分からクウォーターごとに時間を減算していきます。0になればそのクウォーターが終了します。第4クウォーターの残り時間が0になれば試合終了です。

アメフトを時間の面から見ると、どうやってプレー時間をコントロールするかというゲームであるといえます。
つまりリードしているチームは残り時間が早くなくなってくれればそれだけ勝利に近づくことになるし、負けているチームは、残り時間内にどうやって逆転するかを考えてプレーすることになります。
アメフトでは、ラグビーやサッカーのようにずっと時間が流れていき、最後にアディショナル・タイム(いわゆるロス・タイム)を加算するということはしません。
アメフトにはそれぞれのプレー終了時に時間が流れたままになるものと、プレー終了時に時間がとまるものとがあり、これらのプレーを選択して残り時間をコントロールしていきます。
リードしているチームは時間が流れるようにプレーし、負けているチームは時間をとめながらより多くの攻撃機会が得られるようなプレーを選択していきます。

また、プレーとは別にチームは「タイムアウト」という時間の進行をとめる権利を前・後半それぞれ3回ずつ持っています。時間に余裕のある段階では次のプレーの作戦を検討するときに使われますが、残り時間が少なくなると、任意の時点で時間を止めるための手段として使われます。

獲得するべき得点、あるいは守るべき点差と残り時間との兼ね合いが重要な戦略ポイントになるというのは、アメリカン・フットボールの持つスペクタクル性を高める要因になっていますし、残り時間をコントロールできるというのはアメフトだけの非常に特殊なルールであるといえます。

01月17日
21:04

アメフトの基本的なプレーを紹介しましたが、ここでひとつアメリカンフットボールが行われる場所、フィールドを見てみましょう。

アメフトのフィールドはサッカーのフィールドとほぼ同じ大きさをした長方形をしていますが、正確には長いほうが(縦)120ヤード、短いほう(幅)が53ヤード(こっちは半端ですね)の長方形で、外側とはラインで仕切られています。この部分を「イン・バウンズ」といい、ラインの外側を「アウト・オブ・バウンズ」といいます。プレーが行われる部分、つまりダウンフィールドやバックフィールドになるの、は「イン・バウンズ」のうちの長い方中央の(縦)100ヤードと短い方(幅)53ヤードの長方形の部分です。残りの20ヤードはそれぞれ長い方の両端にある奥行き(縦)10ヤード幅53ヤードの「エンドゾーン」になります。
さらに「エンドゾーン」の端中央にはゴールポストが立っていて、高さ10フィートの位置から18.5フィートの間隔を置いて上へ向かって二本のポストが伸びています。この二本のポストの間にボールを蹴りこむことでも得点になります。
「イン・バウンズ」には中央にセンターラインが引かれ、そこから両端にむかって5ヤードごとに目印となる幅いっぱいのラインがセンターラインと並行するように引かれています。フィールド内の位置を表すために、両方のエンドゾーンとフィールドを区切るラインが0ヤード。そこから中央へ向かって10ヤード20ヤードと数えていき、フィールド中央が50ヤード、となっています。これを基準にプレーがスタートする位置、つまりこれからはじまるプレーのスクリメージラインの位置がどこかを表すことになります。

アメフトはプレーごとにボールを運ぶ攻撃チームとそれを妨害する守備チームがスクリメージラインをはさんで対峙し、それぞれ前進とその阻止を目的にプレーしますが、それ以外にも重要なプレーがあります。
それが「キッキング(キック)」と呼ばれるプレーです。

アメフトではこのキッキング・プレーが試合を左右する場合が多々あります。それにそもそも試合はまずキッキング・プレーから始まるのです。
ではキッキングプレーを見てみましょう。

キッキングプレーには主に4つのプレーがあります。
まずは試合開始の「キックオフ」からです。

アメフトは試合開始前にコイントスが行われ、コインの裏表で勝ち負けを決めます。コイントスに勝ったチームは、ボールを蹴る(キック)か受ける(レシーブ)か、2つあるエンドゾーンのどちら側を自分のチームのエンドゾーンにするかの選択ができます。
これでまずどちらのチームがどちら側から攻撃するか、まず攻撃権を与えられるのはどちらのチームなのかが決まります。
エンドゾーンが決まることで、どちらの方向に攻撃するかが決まります。つまり相手側の選んだエンドゾーンにタッチダウンすればこちらの得点。相手がこちらの選んだ側のエンドゾーンにタッチダウンすれば相手の得点ということになります。
センターラインをはさんで、自分のエンドゾーン側50ヤード分のフィールドを「自陣」相手側を「敵陣」といい、ボールがどこにあるか、つまりスクリメージラインの位置がどこなのかを自陣何ヤード、敵陣何ヤードの位置ということであらわします。
キックを選択すると、試合開始で相手に向かってボールを蹴ることで敵に攻撃権を渡すことになります。つまり最初の攻撃は相手が行うということです。
レシーブを選択すると相手が蹴ったボールを受け取ることになります。最初の攻撃はレシーブを選択したチームが行うことになるわけです。

さてそれぞれのエンドゾーンが決まり、キックする側レシーブ側が決まると、いよいよプレー開始です。しかし、フィールド内に入るのは攻撃チームと守備チームではありません。
プレーするのはキックする側がこのプレー専門の「キッキング・チーム」。キックされたボールを受け取る側が、これもそれ専門の「リターン・チーム」です。
プレーはキッキング・チームが相手陣地にむかってボールを蹴りこむことから始まります。これが「キック・オフ」です。サッカーと同じ名称ですね。
ボールはキックするチーム側の自陣35ヤード(NFLの場合、それ以外は30ヤードから、おっと失礼2011年シーズンではNFLは40ヤードからのキックオフになったのでした)の位置に置かれ、ボールを蹴る選手、キッカーによって敵陣に向かって蹴られます。蹴られたボールは普通「リターン・チーム」の中にいるボールを受け取とる役目の選手がキャッチ(レシーブ)します。そして、レシーブした側からみた敵陣(キッキングチーム側)に向かって「ラン」することでボールを進めます。これを「リターン」といい、リターンする選手を「リターナー」と呼びます。
レシーブする側から見れば、キックによって自陣のエンドゾーン手前に来たボールを「リターン」することで、そのチームにとってより有利な位置までボールを前進させることが目的です。
逆にキッキングチームから見れば、リターナーの「ラン、リターン」を食い止め、相手を不利な位置に押し込むことが目的です。そのためキッキングチームはキッカーを除く10人がキックと同時に敵陣になだれ込み、「リターナー」の「リターン」を「タックル」によって食い止め早い段階で「ダウン」させようとするわけです。
レシーブする側、リターンチームから見れば、リターナーの「リターン」を助けるためにキッキングチームの「タックル」を防ぐため相手選手を「ブロック」することになります。
リターナーが「タックル」されて「ダウン」するか、あるいはフィールドの「イン・バウンズ」からラインの外側「アウト・オブ・バウンズ」に出てしまうと、そこでプレーが終了します。これを「ボール・デッド」といい、その時点でボールのある位置が、最初のスクリメージライン、つまり攻撃チームの基点になります。
リターン・プレーが終了しボールの位置が確定するとリターンしたチームからは攻撃チームが、キックしたチームからは守備チームがフィールドに入り、スクリメージラインをはさんでの攻防が開始されます。

さて、攻撃チームは相手のエンドゾーンに向かって、まずは「ファーストダウン・10」の獲得を目指します。これを普通「ファーストダウンの更新」あるいは「ファーストダウンの獲得」といいます。
しかしもし、4回のプレーで10ヤードゲインできず、新たな「ファーストダウン」が獲得できなければ、「フォースダウン」でプレーが終了した位置、つまり「ボール・デッド」になった位置から相手の攻撃が始まります。
もしその位置が自陣のエンドゾーンに近い位置であれば、相手にとって「タッチダウン」が狙いやすい位置からの攻撃ということになり、とても不利な状態になってしまいます。
「ファーストダウン」「セカンドダウン」「サードダウン」と3回プレーして残りの「フォースダウン」のプレーでも新しい「ファーストダウン」の獲得が難しいと判断した場合、攻撃側には3つの選択肢があります。
ひとつはあくまで「ファーストダウン」の獲得を目指して「フォースダウン」をプレーする。しかしもし失敗すれば相手に攻撃権が渡り、上記のように自陣のエンドゾーンが近ければ大変不利です。また、「ファーストダウン」獲得のための距離が長い場合は「ファーストダウン」の更新は実現性が低いと判断することになります。
そこで2つ目の選択。それがキッキングプレーの2つ目「フィールド・ゴール」です。

「フィールド・ゴール」は相手エンドゾーンの奥にあるゴールポストの間にキックでボールを蹴りこむプレーで、これによって「タッチダウン」の場合より低い点数ではあるが得点することが可能です。
「フィールド・ゴール」で得点すれば、そこで攻撃側のプレーが終了し、攻守交替。次は得点した側チームの「キックオフ」で次のプレーが始まり、得点された側が「リターン」して攻撃を開始します。
しかし、もし、「フィールド・ゴール」が狙えないほど相手エンドゾーンから遠い位置からのプレーだった場合、「フィールド・ゴール」を狙って、ボールがゴールポストに届かなかったり、ゴールポストから外れてしまえば、無得点なのはもちろん、そのプレーのスクリメージラインから相手の攻撃が始まります。場合によっては敵に有利な位置で攻撃権をわたしてしまうことになってしまいますし、ボールがフィールド内「イン・バウンズ」に落下し、それを相手選手が地面に落ちる前にキャッチすれば、リターンすることも可能です(めったにありませんが)。

「ファーストダウン」も「フィールド・ゴール」も望めないと判断した場合、攻撃側チームは「フォースダウン」の攻撃プレーをあきらめ、「パント」を選ぶことになります。
これがキッキング・プレーの3つ目です。
「パント」とは「フォースダウン」の攻撃権を放棄して、相手陣にむかってボールを蹴りこむプレーです。通常パント・キック専門の選手、パンターを含む「パントチーム(大抵パンターを除いてキッキングチームと同じメンバーだったりする)」が送り込まれ、プレーします。これでボールの位置を自分のエンドゾーンから遠ざけ、相手のエンドゾーンに近い位置まで押し込むことを目指します。そのかわり攻撃権は放棄しているので、蹴ったボールを攻撃側、この場合キックしたチームが拾ってそのままプレーを続けることはできません。キック側が先にボールに触ればそこで「ボールデッド」となり、相手チームはその位置から「ファーストダウン」の攻撃を開始します。
「パント」される側は、相手がパントを選んだと判断すると、ここでも「リターンチーム」をフィールドに送ります。パント・キックされたボールは「キック・オフ」の時と同様、リターナーによってリターンすることが許されています。リターンが始まれば、後は「キック・オフ」の時と同様のプレーが展開します。
しかし、パントチームの接近が早く、レシーブした時点で「タックル」される危険がある場合、ボールをキャッチする選手、レシーバー(たいていはりターナー)は手を上げて、「フェアキャッチ」を宣言することができます。「フェアキャッチ」はボールをキャッチしてもリターンはしないという宣言です。そのかわり、パントチームの選手はキャッチする選手に「タックル」を含む接触行為をしてはならず、レシーバーのキャッチを受け入れなければいけません。「フェアキャッチ」シグナルが行われたら、普通「キャッチ」となり、そこで「ボールデッド」となって、レシーブ側チームの次の「ファーストダウン」の攻撃がその地点からスタートします。

こうして、アメフトは「キックとリターン」「攻撃と守備」「パントとリターン」「攻撃と守備」「キックとリターン」いうような構成で進んでいくことになります。

4つ目のキッキングプレーは?
それはもう一度「攻撃と守備」に戻ってから説明しましょう。