だいたい宿題などと言うものは、休み時間にこなしてしまうに限る。
家にまで帰って机などに向かいたくない。
いや、帰ってまで勉強などしたくない!
論作文ならば構想の時間が必要なので、ある程度仕方が無いが・・・。
数学・英語の類であれば公式・文法に当てはめれば自然に出来る。
どの公式・文法を使うかは経験と知識になるが、
それがこなせれば簡単なものだ。
「なにしてるの?」
K子が横から覗き込んでくる。
「宿題片付けてる・・・。」
「うそっ!
コレいま出された問題じゃない!?」
「そうだよ。」
K子には授業中、今まで何度か助け舟を出している。
出さないと、うるさくてたまらないからなのだが・・・。
それに気を良くしたのか、いつの間にか俺に絡むようになっていた。
大嫌いじゃなかったのか?俺のこと・・・。
まあ状況的に、嫌われたマイナスラインから惚れさせるスタート地点に着いたところであろうか。
「凄いなぁ~!」
感心してK子は言う。
そうかね~?
自宅でするのが面倒なだけなんですが・・・。
「ねぇ。
勉強教えてくれない?」
「えっ?」
「だから、私に勉強を教えて。」
と、しつこくK子はせがんでくる。
あれ?好意を寄せて来てます?
んじゃ、もう一押しですかな・・・。
「いいよ。」
俺はフェミニストだからね~。
まぁ、自分の復習にも丁度良いか・・・。
だがしかし、なんか俺の平穏が崩されていく予感が・・・。