Lizzie Zipmouth
author Jacqlulline Wilson 読了
母と二人で暮らしていた Lizzie。でも母が2度目の再婚をして、新しい父親と兄弟ができた。しかし Lizzie には新しい家族が受け入れられない。最初の再婚での父親との関係が悪く、そのことが忘れられないからだ。かたくなになった Lizzie は新らしい家族の前で口をきくのをやめてしまう。そんなある日。家族と一緒に義父の祖母の家を訪問した Lizzie は、曾祖母の家いっぱいのドール・コレクションに魅入られる。曾祖母の前では、少しずつ変わっていく Lizzie。彼女は新しい家族を受け入れ、また、彼女自身受け入れられるように変わっていけるのだろうか。
家族や友人などの身近な人間関係はジャクリーン・ウィルソンの得意分野ですね。主人公自身の強い思いと、それをなかなか理解してもらえないつらさ、そこにあらわれる違った視点をもった第3者、というのが上手い構成で、そのような構成をとってもまたストーリーごとにまったく違った人物を配置できるのもこの作者の上手いところ。普通の家族の上に起きる普通に辛い出来事も避けたり、都合よくごまかしたりしないところもいい。対象年齢が低くても高くてもそのために文章の平易さは違っても、同じようなスタンスであることが素晴らしいですね。