翌日から、K子と俺を見る周りの目が一変した・・・。
まぁ、そうなるであろうことは予測していたし、覚悟はしていたが・・・。
俺は男だから気にしなければ済む問題だが、K子はどうだろうか?
残念ながら女の心情は、男の俺には理解できない。
とりあえず、何も気にする事なく席へ着いた・・・。
「おっはよっ!!元気?」
K子が肩を叩く。
「おぅ!元気だよ。」
手を挙げてそれに応える。
意外に鈍いのか?それとも肝が据わっているのか?いつものK子だ。
「わたしね・・・。
あなたのこと誤解してたみたい・・・。」
「なにを?」
「頭のいい奴って、鼻持ちならないじゃない?」
ふと頭の中をある人物がよぎった・・・。
俺たちは互いを指さし、同時に声にした。
『一組の谷川ケンっ!!』
学年トップで、鼻持ちならない奴だ・・・。
その取り巻き連中も、鼻持ちならない連中ばかりだ。
よくぞ人の悪い奴が集まったものだと、ほとほと感心する。
同じことを考えていた二人は、大笑いした。
二人の笑い声はクラス中に響き、クラス中の注目を浴びた。
「な~んだ、そういう事か・・・。んで、俺はどうなの?」
K子の顔を覗くように見る。
「親切で優しいし・・・。ぜんぜん違ってた・・・。」
K子は俯いた。
「おいおい、あんなのと俺を一緒にするなよ~。」
K子の頭をなでながら話していると、突然Yが話に混ざってくる。
「なに夫婦で笑ってるの?」
U子も混ざってくる。
「急に二人で何よ?びっくりするなぁ~。」
谷川ケンの話を二人に話す。
「ああ、そうなんだぁ~。俺もあいつ嫌いだもん。」
とYは言う。
「よかったね、K子?この人はそんな人じゃないよ?」
そうだ、U子は俺のことよく知ってるんだった。
幼馴染だから・・・。
って、ちょっと待ってくださいU子さん・・・。
よかったね?
この人はそんな人じゃない?
それじゃすでに、K子が俺に思いを寄せていたみたいじゃないですか?