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02月16日
00:34

Madame Pumplemousse and Her Incredible Edibles
author Rupert Kingfisher 読了。

Madeline は、パリでレストランを経営する叔父のもとに預けられるが、その叔父は意地悪で、料理の腕もいまいち。でも出世欲だけは人一倍で有名になりたくてしょうがない。Madeline の天性の料理の腕前を見抜いた叔父は、しかし嫉妬に駆られてレストランの下働きとして扱うしまつ。ある日食材の買出しに出かけた Madeline は、ひょんなことから、路地の奥にひっそりとたたずむ食材店を訪れる。得体の知れない食材を狭い店内になお所狭しと取り揃えたその店は Madame Pumplemousse の経営する店だった。そしてお使いの代わりにその店で手に入れた食材を使った料理が、なんと大評判。有名な料理評論家のお墨付きも得て、叔父のレストランはたちまちパリでもっとも有名なレストランになるのだが、食材が底をつくと料理が出せなくなってしまう。叔父は一計を案じ、Madeline は叔父の命令で食材のレシピを盗み出すためのスパイとして、Madame Pumplemousse の元で働くことになるのだが・・・。

黒ずくめの衣装に身を包んだ正体不明の Madame Pumplemousse の提供するありえない食材をそろえた謎の店。相棒はアイパッチをつけた片目の白い猫。叔父の強烈な個性のおかげで、やや主人公の Madeline の印象が薄いのだけれど、ある意味実際の主人公は強欲な叔父だといえる。シンプルな筋立てでクラッシクな印象をうけるが、2008年に出版された最近のおはなし。それだけに伏線の張り方や、一見ステレオタイプな登場人物の扱い方、必要なさそうは部分はごそっとそぎ落とす手法がなるほど今風ではありますね。だいたいどんな風になるのかはわかってしまうおはなしなんですが、その扱い方がいいんでしょうね。エンディングもいい。70分ぐらいのアニメーションにしたら面白そう。というより、そういう最近のアニメーション作品(ディズニー・ピクサーなどの)をイメージして書かれている可能性もあると思うな。
古風なイラストも魅力的。特に登場人物の見かけに関しては本文にはあまり詳しく書かれていないのでこのイラストの効果は大きい。
これも続編が刊行されているので、そのうち読んでみたいと思います。

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Happy Valentine's Day

Happy Valentine's Day
(2012年02月16日 22:26)