日本でも着せ替え人形の「バービー」で有名なマテルが展開するキャラクター・ファッション・ドール・シリーズ「モンスター・ハイ(high は high school の略ね)」。人形だけではなく、ウェブアニメも製作され、マテルのオフィシャル・サイト(アメリカの、ですが)で公開されている。
お分かりのように、Frankie は、フランケンシュタインの怪物がモデル。他にも、吸血鬼、狼人間、ミイラの怪物、半漁人など、モンスターをモチーフにしたキャラクターがドールとなっていてアニメにも登場する。
小説「monster high」はこの世界観をモチーフに、独自のストーリーを展開している。キッズも含めてヤング・アダルトまで(だいたいティーン、中・高校生向けと考えてください)の女の子向け小説で、日本で言えばちょうどコバルト文庫あたりがターゲットにしている層に近いといえるんじゃないかな。
新着日記一覧
04:39
洋書読み
Monster High
author Lisi Harrison 読了
Frankie は、閃く電光のなかで目を覚ました。彼女は科学者である父 Victor と母 Viveka が生み出した娘、といっても15歳の少女として人工的に作り出された人造人間なのだった。
Melody は、天性のその美しい歌声とは裏腹に醜く突き出した鍵鼻を持つ少女。しかし彼女を襲った呼吸困難によって歌えなくなってしまう。鼻の整形手術を受け、家族と共にオレゴンのセーレムに引っ越してきたのだった。
人造人間 Frankie は、やがて年相応の少女として、そして、やがては「普通人」に混じって暮らしていかなくてはならないその方法を覚えるため、学校へ通うことになる。彼女は、緑色の肌、体をつなぎ合わせる縫い目、活動エネルギーを充電するための首に突き出した金属ボルトを隠して、セーレムの街のマーストン高校へ。
Melody は、かつてはその異様な容姿から、まともな友達などいないありさまだったが、過去の彼女を知らない新しい街で、人並みの学園生活を送ることを望みながら姉の Candace と共にマーストン高校へ通うことになる。
Melody は、登校初日の騒動から、Cleo に目をつけられるが、ボーイフレンドを争ってその Cleo と対立する Bekka と親しくなる。一方の Frankie は、Lala と Blue 、その二人の親友 Cleo と Claudine らと友達になる。
しかし、Melody も Frankie もまだセーレムの街に隠された秘密を知らない。やがて2人は、それぞれの立場でその秘密に立ち向かうことになるのだが・・・。
日本でも着せ替え人形の「バービー」で有名なマテルが展開するキャラクター・ファッション・ドール・シリーズ「モンスター・ハイ(high は high school の略ね)」。人形だけではなく、ウェブアニメも製作され、マテルのオフィシャル・サイト(アメリカの、ですが)で公開されている。
お分かりのように、Frankie は、フランケンシュタインの怪物がモデル。他にも、吸血鬼、狼人間、ミイラの怪物、半漁人など、モンスターをモチーフにしたキャラクターがドールとなっていてアニメにも登場する。
小説「monster high」はこの世界観をモチーフに、独自のストーリーを展開している。キッズも含めてヤング・アダルトまで(だいたいティーン、中・高校生向けと考えてください)の女の子向け小説で、日本で言えばちょうどコバルト文庫あたりがターゲットにしている層に近いといえるんじゃないかな。
何しろ女の子向けだものだから、たとえモンスターが主人公でも、基本男の子を巡っての女同士の争いや、人気者派閥の争いなど、学園ドラマの要素がそろっている。読みながら、そういうガールズ向けの映画やドラマの映像がそのまま浮かんできましたよ。そういう意味では実によくできてる。また、ファッション・ブランドや、アイドルの実名も連発で、今(2010年発行)女の子に人気(と思われる。わたしはアメリカの女子中・高生ではありませんからね)のアイテムがてんこ盛り。もうきらきらしちゃってしょうがないという内容ですが、ストーリーも意外と面白い(失礼)のであった。
玩具・アニメのキャラクター・ノベライズという性質上、登場キャラクターが最初っから多い、というハンデがありながら、それぞれうまく処理してある。主人公を Frankie と Melody の2人にしているところがうまいやり方。特に Melody は原作とまったく違うキャラクター(設定そのものがまったく違う)になっているという大胆な改変がなされているのだけれど、それがうまく働いていますよ(注・下記追記あり)。
しかし、問題が。さあ、Frankie と Melody の運命は、次回に続く、で終わってるんですよ~。ええ~そんな~。第2巻も読まなきゃならないではないか。つーかもう4巻目まででてるよ。知らなかった~。
追記
調べてみると、小説が出版された2010年にはアニメおよびドール・キャラとしてはまだ Melody にあたるキャラが出ていません。小説の Melody にあたるキャラクター・ドール Meowlody のリリースは2012年なので、小説版の方が先になるんですね。ということは小説に登場する Melody と Candace 、Jackson Bekka などは小説オリジナル(あるいは商品企画がまだ完全に出来上がっていなかったか)のキャラクターで、それに相当するドール・キャラクターが後から出来た、と考えることが出来そうです。実際、キャラクター・ドールでは Meolody の姉妹は双子の Purrsephone で、Candace という名前のキャラは現在のところ見当たらないですからね。ドールが小説のキャラクターを改変して取り込んだということになるのかもしれません。
あ、そうだ、先日のエントリで ambiguously なんて単語見たことないと書きましたが、ほら、何の偶然か、この本に出てきましたよ。形容詞の ambiguous が。おかげで意味不明でなく、ちゃんと理解できました。ありがとう、ジ・アンビギュオスリ~・ゲイ・デュオ。
もっと読む→