レンは頭の良い娘だ・・
理解力も想像力も高い、ただ・思考力が高過ぎる為と・自信のなさが、前に進めない要因・・自分の得意とする『水の魔力』でさえ・・
『水の魔力』は、選んでくれたレンに、もっと・力を引き出して欲しいと思っている・・
飛ぶ為の準備が出来た翼が早く大空へ羽ばたきたい・・って、思う様に・・
彼女に足りないのは、経験・・ユジュ様の元でも積めるけど、其処では安心してしまって、既に準備が出来ているのに、飛び立つ事が出来なかったのだろう・・
確かに、私の元なら強烈な経験を得るし、努力しか知らない私の姿は、レンの心に残る・・
ユジュ様は酷だ・・
天賦の才が数段飛ばしで駆け上がるのを、幾度も見て・落胆し・でも、一段ずつ登るの止めず、ようやく手にした賢者なのに・・長く費やした経験を否定するかの様なレンを任せる・・
彼女は、後数日のうちに賢者へと為る・・
その時、それを素直に喜べるだろうか?・・
「キルケ様坩堝とシリンダー用意出来ました♪」
「楽しいか?」
「?・はい♪とっても勉強になります♪」笑顔のレン・
「ん・・」
そして、喜べない自分を受け入れられるのだろうか?・・