プロフィール

野に咲く一輪のタンポポのようにヒッソリ暗躍中!?
じゃ、ランク入りはダメじゃん。
と、今頃気付く大馬鹿者。

徘徊癖がありそこら辺うろつきます、ご注意ください・・・。(気にしないでね~)

投稿画像は『しぃペイントツール』が使用困難のため、市販ソフトを使用中です。

その時気分のイメージ一発屋。
ストレスが限界を超えると、やたらと裸婦に走りますのでご注意ください・・・。

基本、『こらぼ』は全て可にしてます。
ご自由に、いじりまくって下さい。(笑

7月のカレンダー

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31

過去の日記

 

(2013年7月27日)日記一覧

2件中 1件〜2件を表示

2013-07-27 20:35

拒絶

放課後、下校時刻である。
K子は松葉づえを使いながら、カバンを持とうとする。
大変そうで、見ていられない。
思わず手を貸してしまう。

「それじゃ、荷物持つぞ?」
俺はK子のカバンを持ってやる。

「あっ!
 ・・・ありがとう。」

そしてU子が、K 子の前をサポートしながら歩いていく。

「ほらK子、階段だよ?
 大丈夫?気を付けてね?」

階段の昇降も問題だな・・・。

「また、抱っこしようか?」
俺は半分その気で、K子に声をかけた。

「もうっ、ばかっ!」

K子は、保健室に担ぎ込まれた事を思い出したのか、
顔が真っ赤になった・・・。

「大丈夫だよ・・・これくらい・・・。」

まったく、この意地っ張りめ・・・。
でもその性格が、意外と可愛いく思ってしまう。

下駄箱でU子が靴を用意する。

「はい、靴。」

「U子ちゃん、ありがとう。」

「んじゃこのまま、家まで送ってくぞ?」

「だめっ!
 それだけは絶対にダメッ!!
 あなただけは絶対に・・・。」

いきなりK子は松葉づえを振り払い、
俺にしがみついて来た・・・。

「えっ?なんで?」

「ウチの親、厳しいのよ。
 特に男女関係には・・・カンが鋭くて。
 私も親の前で、あなたにウカツなこと出来ないのよ・・・。」

「なるほどな、俺は可愛い娘をたぶらかす『悪い虫』ってところか・・・。
 こりゃ、害虫駆除されそうだ。」

「あなたってば、なに呑気なこと言ってるのよ。
 私たちにとって重要なことよ?
 お願いだから、私の言う事聞いて!」

K子は必至で懇願してくる。
これは聞いてやらねばなるまい・・・。

「えっ!?
 俺は大丈夫なの?」
Yが抗議するかのように口を挟んでくる。

「あんたは、どうでもいいからね。」
K子は即答する。

「ひで~っ!」
Yはその場でいじけだした・・・。
EがYの肩を叩きながら慰めている。

「俺だと・・・、マズイわけだ・・・?」
改めて、K子に確認を取る。

「そう・・・。
 あなただと、たぶん両親が警戒するわ・・・。
 いいえ、絶対に・・・。」

「はぁ?
 なんで俺が警戒される?」

非常に理解に苦しむ・・・。

「だって、あなたって優しくて、大人なんだもの・・・。
 それに落ち着き過ぎてるのよ、同年代の男子より。
 だから絶対、あなたを勘ぐってくるわ。
 私の両親に反対されたら、後で私たちが困るのよ?」

「どうせオイラはガキですよ~。」
Eに慰められながら、Yは完全にいじけてフクレだした・・・。

「そういうところが、あんたはガキなのよ。」
K子は構わず追い打ちをかけた・・・。
なにもそこまで・・・。
やっぱりキツイ性格してるよ、お前は・・・。

「しかし困ったなぁ・・・。」
K子の足が完治するまで、負担を軽くする方法はいったい・・・。

「それじゃ、私がしばらくK子を送り迎えしようか?
 私だったら、問題ないでしょ?」
U子が申し出てくれた。

「そんなのいいわよ。
 だって、U子ちゃんが大変じゃない。」

「そんなことないよ?
 ちょっと早く、家を出るだけだから。」

「ごめんね?ウチだけ逆方向で・・・。」
C子が申し訳なさそうにしている。

「C子ちゃん、大丈夫だから心配しないで?」
U子はC子を気遣った。

「じゃ、U子には迷惑かけるけど、K子のことをよろしく頼むよ。」
俺は、U子に頭を下げた。

「このU子さんに、任せなさい!」

おおっ、なんと頼もしい。
素晴らしい幼馴染でよかったと、感激してしまった。

U子は俺からK子のカバンを取ると、K子に声をかけた。

「それじゃK子、行こうか?」
2013-07-27 15:58

復活

結果的に、K子は二日休んだ。
そして三日目の朝・・・。

「おっはよ~!」

教室内を聞きなれた声が響き渡った。
見ると、松葉づえをついたK子が入ってきた。

U子とC子は、K子に跳びつかんばかりに駆け寄った。

U子が、痛々しそうなK子の恰好を見ながら言う。

「K子ってば・・・!
 大丈夫!?
 もう一日ぐらい、休んでれば良かったのに・・・。」

「なんかね、いたたまれなくて出て来ちゃった・・・。」
と言いながら、K子は自分の席へ座った。

「おまえ・・・、大丈夫か!?」
俺は、K子に問いかける。

「うん、全治一週間ぐらい・・・だって。」

それを聞いたU子がホッとした顔をする。
「でも、元気そうで安心したわ。」

C子も安心したようだ。
「本当によかったねぇ・・・。」

「U子ちゃん、C子ちゃん、心配してくれてありがとうね。」

「まったく・・・。
 あまり心配させるなよ・・・。」

「ごめんね?」

「お前は女なんだから、身体の怪我だけは気を付けてろよ・・・。」

「えへへへ・・・。
 分かった。」

YやE、U子にC子が俺たちの周りを取り巻いている。

「ほら・・・。」

俺はK子に挨拶を促す。

「そだね・・・。
 皆様、大変お世話になりました。」

座ったままではあるが、K子は皆に頭を下げた。

2件中 1件〜2件を表示