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回転!揺りイス固め 外伝
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モンスターAM
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はじめまして。
モンスターAMです。
ハイブリッド絵描きです。
時々、文章だけになったり、イラストだけになったりしますが、
よろしくお願いします。
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DDT谷口智一
(2009年12月31日 16:17)
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2009-12-31 16:19
マイマイ新子と千年の魔法
09年12月31日鑑賞。
09年370本目。
ついにこの映画をみるときが来た。
いや、まさかこれがトリになるとは思って
いなかったけど、大晦日は劇場にいる気が
したので、それはそれで良かったと思う。
そしてこの映画が今年のトリでよかったとも...
物語の舞台は、ゆったりとした自然に
囲まれた山口県防府市・国衙。
平安の昔、この地は「周防の国」と呼ばれ、
国衙遺跡や当時の地名をいまもとどめている。
この物語の主人公は、この町の旧家に住み、
毎日を明るく楽しく過ごす小学3年生の
少女・新子。おでこにマイマイ(つむじ)を
持つ彼女は、おじいちゃんから聞かされた
千年前のこの町の姿や、そこに生きた人々の
様子に、いつも想いを馳せている。
彼女は“想う力(ちから)”を存分に
羽ばたかせ、さまざまな空想に胸をふくらます
女の子であり、だからこそ平安時代の小さな
お姫様のやんちゃな生活までも、まるで目の前の
光景のようにいきいきと思い起こす
ことができるのだ。
そんなある日、東京から転校生・貴伊子がやってきた。
都会とは大きく異なる田舎の生活に
なかなかなじめない貴伊子だが、好奇心旺盛な
新子は興味を抱き、お互いの家を行き来するうち、
いつしかふたりは仲良くなっていく。
一緒に遊ぶようになった新子と貴伊子は
同級生のシゲルや、タツヨシたちとともに、
夢中になってダム池を作る。そして、そこに
やってきた赤い金魚に、大好きな先生と同じ
「ひづる」と名前をつけ、大切に可愛がる
ようになる。やがて新子たちは、学校が終わると
このダム池に集まって過ごすようになっていた。
しかし、ふとしたことから「ひづる」が
死んでしまい、それを機に仲間たちとの絆
も揺らぎ始めていく。
そんななか、新子は「ひづる」そっくりの
金魚を川で見かけたという話を聞き、
貴伊子や仲間たちと金魚探しを始める
のだった....。
この映画の監督である片淵須直さんは
もともと宮崎駿さんと一緒に仕事をして
いらした実力派の演出家.脚本家なのだが、
長いこと不遇の地位に甘んじていた。
正直マニアからの評価はとても高かったのだが、
地上波での名作劇場の最終作「名犬ラッシー」は
非常に完成度も高かったにもかかわらず、
視聴率の不振で打ち切り。
以降、知名度もなかなかあがらず、
最近になって映画「アリーテ姫」で、今までに
ないお姫様ヒロインを作り上げたことで
一躍その名が知られるようになった。
リアル嗜好なのは宮崎さん譲りで、ロケハンを
重ね、山口県防府を徹底的に取材して作り
上げられた作品にはいきいきとした
昭和の山口の原風景が描かれている。
今回の「マイマイ新子と千年の魔法」
であるが、下関と岩国は山口県あげての
歓迎ムードとどこか温度差のある公開
(12月下旬.他は11月中旬に先行
ロードショー)だったのが、縦にも横にも
広い山口という土地の難しいところを
表しているような気がした。実際使われている
山口弁も下関の方言とはビミョーに異なるし、
ましてやそれが昭和30年代となると
さらに感じも違ってくる。
そんな温度差は感じたものの、実際見てみれば
これは片淵演出全開という、悪い言い方をすれば
くせのない、飛び抜けた感動はないのだけど、
いい言い方をすれば心にじーんと染み渡って
くるようなそんな感じの映画に仕上がっていた。
作画陣には宮崎さんや高畑さんとも一緒に
仕事をされていた方も多数参加されており、
ジブリの失った原風景がここにはあると思う。
片淵監督の作劇法は基本「人間賛歌」なので、
人間を否定するところからはいる、昨今の
宮崎監督の方向性とは実はまるで違うのである。
確かに一見するとこれは「トトロ」の系列で
ひとくくりにされかねない感じの映画では
あるのだが、人を見つめる視線はどこまでも
暖かい。そしてみんな善人と悪人の顔を
持っている。ここがポイント。
宮崎さんだと絶対悪人を一人出してしまうのが、
コナン以来ずーっとあるのだけど、片淵監督
の作品にそれはない。だから安心してみて
いられる。そしてマッドハウスという
アニメスタジオもよくぞここまでの作品を
生み出す会社になったものだという感慨も深い。
もう老舗と言っていい会社なのに、常に進化を
追い求めて止まない姿勢には頭が下がる。
「サマーウォーズ」に続いてはなった
「二の矢」は確実に心に届いた。この作品を
トリに持ってきたのは大正解だった。
片淵監督、山口をこんなにすてきに描いて
くださってありがとう。願わくばこの映画が
すこしでも多くの劇場に掛かることを祈りたい。
幸い口コミで上映延長もされるなど
徐々にうねりは来ている感じだし、このままの
勢いで是非監督の次回作も近々に見て
みたいと思う。
これにて09年の映画日記はおしまい。
ありがとうございました。
そして賀状図案の年内ラストは
DDT谷口選手で締めです。
よいお年を!!
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マイマイ新子と千年の魔法
09年370本目。
ついにこの映画をみるときが来た。
いや、まさかこれがトリになるとは思って
いなかったけど、大晦日は劇場にいる気が
したので、それはそれで良かったと思う。
そしてこの映画が今年のトリでよかったとも...
物語の舞台は、ゆったりとした自然に
囲まれた山口県防府市・国衙。
平安の昔、この地は「周防の国」と呼ばれ、
国衙遺跡や当時の地名をいまもとどめている。
この物語の主人公は、この町の旧家に住み、
毎日を明るく楽しく過ごす小学3年生の
少女・新子。おでこにマイマイ(つむじ)を
持つ彼女は、おじいちゃんから聞かされた
千年前のこの町の姿や、そこに生きた人々の
様子に、いつも想いを馳せている。
彼女は“想う力(ちから)”を存分に
羽ばたかせ、さまざまな空想に胸をふくらます
女の子であり、だからこそ平安時代の小さな
お姫様のやんちゃな生活までも、まるで目の前の
光景のようにいきいきと思い起こす
ことができるのだ。
そんなある日、東京から転校生・貴伊子がやってきた。
都会とは大きく異なる田舎の生活に
なかなかなじめない貴伊子だが、好奇心旺盛な
新子は興味を抱き、お互いの家を行き来するうち、
いつしかふたりは仲良くなっていく。
一緒に遊ぶようになった新子と貴伊子は
同級生のシゲルや、タツヨシたちとともに、
夢中になってダム池を作る。そして、そこに
やってきた赤い金魚に、大好きな先生と同じ
「ひづる」と名前をつけ、大切に可愛がる
ようになる。やがて新子たちは、学校が終わると
このダム池に集まって過ごすようになっていた。
しかし、ふとしたことから「ひづる」が
死んでしまい、それを機に仲間たちとの絆
も揺らぎ始めていく。
そんななか、新子は「ひづる」そっくりの
金魚を川で見かけたという話を聞き、
貴伊子や仲間たちと金魚探しを始める
のだった....。
この映画の監督である片淵須直さんは
もともと宮崎駿さんと一緒に仕事をして
いらした実力派の演出家.脚本家なのだが、
長いこと不遇の地位に甘んじていた。
正直マニアからの評価はとても高かったのだが、
地上波での名作劇場の最終作「名犬ラッシー」は
非常に完成度も高かったにもかかわらず、
視聴率の不振で打ち切り。
以降、知名度もなかなかあがらず、
最近になって映画「アリーテ姫」で、今までに
ないお姫様ヒロインを作り上げたことで
一躍その名が知られるようになった。
リアル嗜好なのは宮崎さん譲りで、ロケハンを
重ね、山口県防府を徹底的に取材して作り
上げられた作品にはいきいきとした
昭和の山口の原風景が描かれている。
今回の「マイマイ新子と千年の魔法」
であるが、下関と岩国は山口県あげての
歓迎ムードとどこか温度差のある公開
(12月下旬.他は11月中旬に先行
ロードショー)だったのが、縦にも横にも
広い山口という土地の難しいところを
表しているような気がした。実際使われている
山口弁も下関の方言とはビミョーに異なるし、
ましてやそれが昭和30年代となると
さらに感じも違ってくる。
そんな温度差は感じたものの、実際見てみれば
これは片淵演出全開という、悪い言い方をすれば
くせのない、飛び抜けた感動はないのだけど、
いい言い方をすれば心にじーんと染み渡って
くるようなそんな感じの映画に仕上がっていた。
作画陣には宮崎さんや高畑さんとも一緒に
仕事をされていた方も多数参加されており、
ジブリの失った原風景がここにはあると思う。
片淵監督の作劇法は基本「人間賛歌」なので、
人間を否定するところからはいる、昨今の
宮崎監督の方向性とは実はまるで違うのである。
確かに一見するとこれは「トトロ」の系列で
ひとくくりにされかねない感じの映画では
あるのだが、人を見つめる視線はどこまでも
暖かい。そしてみんな善人と悪人の顔を
持っている。ここがポイント。
宮崎さんだと絶対悪人を一人出してしまうのが、
コナン以来ずーっとあるのだけど、片淵監督
の作品にそれはない。だから安心してみて
いられる。そしてマッドハウスという
アニメスタジオもよくぞここまでの作品を
生み出す会社になったものだという感慨も深い。
もう老舗と言っていい会社なのに、常に進化を
追い求めて止まない姿勢には頭が下がる。
「サマーウォーズ」に続いてはなった
「二の矢」は確実に心に届いた。この作品を
トリに持ってきたのは大正解だった。
片淵監督、山口をこんなにすてきに描いて
くださってありがとう。願わくばこの映画が
すこしでも多くの劇場に掛かることを祈りたい。
幸い口コミで上映延長もされるなど
徐々にうねりは来ている感じだし、このままの
勢いで是非監督の次回作も近々に見て
みたいと思う。
これにて09年の映画日記はおしまい。
ありがとうございました。
そして賀状図案の年内ラストは
DDT谷口選手で締めです。
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